今年も劇場版『名探偵コナン』がすさまじい勢いを見せている。4月10日に公開された劇場版29作目『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』は、公開初日だけで観客動員73万9000人、興行収入11.3億円を記録。
なぜ劇場版『コナン』は、毎年のように輝かしい記録を打ち立てるのか。昨年、同じ作品を26回映画館で観たファンらに話を聞いた。
初日から3回鑑賞したファンの証言
近年の劇場版『コナン』シリーズは、もはや年に1度の国民的行事になりつつある。2022年『ハロウィンの花嫁』が97.8億円、2023年『黒鉄の魚影』が138.8億円、2024年『100万ドルの五稜星』が158.0億円、2025年『隻眼の残像』が147.4億円。
2022年にあと一歩で100億円に届かなかったシリーズは、その後一気に大台を突破し、国民的ヒットシリーズとしての地位をさらに固めた。昨年は前作から数字を落としたとはいえ、それでも147.4億円という巨大な数字を記録している。
この熱狂の発端の一つとなったのが、2018年の『ゼロの執行人』だ。登場キャラクター・安室透の人気が爆発し、「安室の女」や「100億の男にしよう」といった言葉が社会現象のように広がり、テレビでも盛んに取り上げられた。
だが、重要なのは、劇場版『コナン』は毎年同じ人がルーティーン的に何十回も観ているわけではない、ということだ。
SNSでは今年も公開初日から複数回鑑賞したという声が相次いでいる。だが今回、公開初日に3回観たファンに話を聞くと、「最初から何度も観るつもりだった」というより、1回目を観たあとに強く心をつかまれたからこそ、回数が増えていったと話していた。
「今年はまず1回目のオープニング演出を観て『これはやばいやばい』という興奮状態に陥りました。
2回見たあとは、少し冷静に物語を分析しつつ、3回目はその日の夜に家族を連れて観に行きました。早く誰かと共有したい、感想を言い合いたいという思いが強かったです。
家族も『また観たい』『あのシーンが良かった』と同じ感想を持ってくれて、みんなで共有できたことで幸せが増しました。複数観たいと思った感覚としては『コナン映画』だから、というより1回目を観て良かったからですね」
劇場で26回鑑賞 その理由は?
この公開初日から複数回観た女性は、昨年の『隻眼の残像』に関しては1回しか劇場で観ていないという。しかし今回は初日から3回、今後も10回程度は観に行くだと話していた。
では、『隻眼の残像』を何度も観たファンは、なぜそこまで劇場に通ったのか。昨年26回観たファンに話を聞くと、劇場版『コナン』はほぼ毎年2回以上観ており、例年は4回程度の鑑賞だという。しかし『隻眼の残像』だけは、そこから一気に跳ねた。
「10年近く長野県警の映画をやってほしいと言っていて、ついに実現したからです。しかも長野県警の3人がメインの映画だったことが大きかったですね。あと、コナンと登場人物みんなが協力して解決していく作品だったのも好きなポイントでした。
『隻眼の残像』は、私が配信やDVDで観るのが苦手なので、『映画館で観て覚えるぞ! 身体に刻み込むぞ!』という気持ちで映画館に通っていました。日本語字幕つき上映や音声ガイドで新たな発見を得るのが好きです。通常は6回くらい同じ映画を観ると飽きてしまうんですけど、『残像』は飽きなかったですね。脚本が好きです」
また、このファンは今回の『ハイウェイの堕天使』についても強く心をつかまれ、4D上映、日本語字幕つき上映、音声ガイド、応援上映などに行く予定であるため、10回くらいは観たいと話している。
このように上映形態の違いまで含めて楽しんでいる点は、現代のコナン映画のヒットの要因を探るうえで見逃せない特徴だろう。
さらに、昨年『隻眼の残像』を18回観た別の女性ファンは、複数回鑑賞の魅力をこう話す。
「まず、単純に2回目のほうがより面白いんです。1回目はどうしても話を追うのに精いっぱいになるんですが、犯人がわかったうえで観ると、仕掛けや伏線がよりよく見えてきます。途中で誰が真相に気づいて、どう動き始めているのかもわかるので、登場人物それぞれの動きがきちんと作られていることに気づけるんですよね。
何回も観る理由として大きいのは、SNSで感想を言い合う中で、自分が見逃していたものに気づけることです。『あのシーンのあそこが良かった』『あのセリフに意味があった』といった感想を見て、別の視点でもう一度観ると、また違った面白さがあります。背景のキャラクターが意外と面白いことを言っていたりするのも楽しいです」
「ほかの作品を観たほうがいいのでは?」に対して
「『そのお金があるなら、ほかの作品を観たほうがいいのでは』と言われることもありますが、一つの作品を徹底的に味わって分析することにも、同じくらい価値があると思っています。
かつて『ゼロの執行人』が「安室の女」現象を巻き起こしたように、コナン映画はときにキャラクターを起点に爆発する。
だが、そこから何度も劇場へ通わせるのは、やはり作品の力だ。キャラクターが好きだから観に行く人はいても、完成度が低ければ18回、26回も通えないし、初日から3回も観ることはできない。
そして、毎年同じ人が同じ熱量で回しているのではなく、その年その年の作品が、違う層の観客の心にそれぞれ異なる理由で刺さっている。だからこそ劇場版『名探偵コナン』は、毎年のように新規ファンを増やしながら、興行収入の上昇気流を保ち続けているのだろう。
劇場版『名探偵コナン』は、もはや単なる“コナンの映画”ではない。キャラクター人気を入口にしながらも、最終的には一つのサスペンス大作として、多くの観客に支持されている。
取材・文・撮影/集英社オンライン編集部

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