投手陣はエース左腕の久高颯が大黒柱だ。昨秋公式戦では51回を投げて防御率0.85・与四死球は15と安定感が抜群だ。最速142キロで、カットボール、ツーシームの変化球も操る。九州大会1回戦の神村学園、準決勝の柳ヶ浦を完投し、完投能力もある。外野手と投手を務める福本瑠衣や最速143キロを誇る津嘉山清喜郎も控えるなど投手層も厚い。

打線はチーム方針として掲げる「ノーサイン野球」が健在だ。選手自ら考え、盗塁やエンドラン、スクイズといった先が読めない野球で相手を掻き乱す。九州大会ではスタメン8人が打点をあげるなど、抜け目のない打線も特徴だ。

九州大会は1番に入ったイーマン琉海は6四死球と選球眼がよく、リードオフマンとしてチームを牽引した。中軸は4番に座る富盛恭太は打率.364、5番の平良章吾は打率.429と活発だった。7番を打った福本瑠衣は打率.522、福本と8番の久高は打率5割を超え、久高はチームトップの４打点と下位打線も強力だ。

神谷嘉宗監督は2008年に浦添商業を夏ベスト4、2014年には美里工業を春夏通じて初出場に導いた実績を誇る。出場校中最も歴史が浅い学校でもあるが、培ったノーサイン野球で全国初勝利となるか注目したいところだ。

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