2025年12月31日、さいたまスーパーアリーナで開催された「Yogibo presents RIZIN師走の超強者祭り」の第1試合で、BreakingDown出身のジョリーが芦澤竜誠と対戦し、1ラウンド25秒で腕十字による一本勝ちを収めた。RIZIN初参戦で勝利を飾ったジョリーは、試合後のマイクで5年越しの夢を実現したと歓喜の声を上げた。

対戦発表会見では芦澤が余裕の姿勢

11月20日の対戦発表会見では、両選手の対照的な姿勢が注目を集めた。ジョリーは「対戦相手のナマズくん、お前その強者ムーブいらんて。雑魚のくせに、お前。なにお前強者ぶってんの。気持ち悪い。こいつマジで1Rで失神KO多分しちゃうので」と激しく挑発した。

しかし芦澤は冷静に受け流し、「今回は芦澤竜誠の試合ってだけなので。来年へ向けて調整試合です」と謙虚な姿勢を見せた。ジョリーがさらに「お前が一番求められているところって記者会見での乱闘やん。お前、来いよ。殴って来いよ」と煽るも、芦澤は「こんなヤツと喋らないから。雑魚が本当に。

こんなヤツとトラッシュトークしてもつまんないから、よろしく」と相手にしない態度で会見を終えた。

12月13日の公開練習では、芦澤が「楽勝でイジめるんで、皆さん応援お願いします」と余裕たっぷりにコメント。試合2日前のメディアデーでも「今回はボーナスステージ」と笑みを浮かべ、「イジめてやりますよ。人生の中で一番長い5分と思わせる」と自信を見せていた。

開始直後の寝技で勝負が決する

しかし試合は、芦澤の予想とは全く異なる展開となった。試合が始まると、左に回る芦澤に対してジョリーが大振りのパンチから組みついた。そのまま引き込んで足関節を狙うと、芦澤がロールして足を抜き、トップポジションを取った。

だがジョリーは右足で頭を刈って肩抜き後転から腕十字へ移行。左足をしっかりと入れて芦澤を前転させると、左腕を伸ばしてタップを奪った。決着時間は開始からわずか25秒だった。

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ジョリーが5年越しの夢を実現

勝利したジョリーは試合後、リング上で「5年越しに夢を叶えて、俺、勝てました」と興奮気味に語った。「しっかり練習してきたんで、もっとショー的に面白いことしようと思ったけどさすがに余裕がなかったです」と振り返った。

「これから20周年に向けてRIZINで顔になれるような選手になるので、これまでアンチやった人も応援してくれたら嬉しいです」と今後への意気込みを示した。

ジョリーは28歳で、日本人の父とフィリピン人の母を持つハーフ。2018年にプロMMAで2戦2勝を収めた後、2020年に安保瑠輝也のYouTube企画に出演して弟子入りした。2022年からBreakingDownに参戦し、YUSHIを47秒でKO勝ちするなど注目を集めていた。

2024年8月には朝倉未来と共にRIZIN事務所を訪問し、榊原信行CEOから「RIZINへの出場を約束します」と言われていた。今回、約7年ぶりのプロMMA戦でRIZIN初勝利を飾った。

芦澤は3連敗で厳しい状況

一方の芦澤竜誠は、この敗戦で3連敗となった。2024年12月31日の福田龍彌戦では1ラウンド54秒でTKO負け、2025年9月の梅野源治戦では判定負けを喫していた。

芦澤は30歳で、元K-1ファイターとして2016年にINNOVATIONフェザー級王座を獲得した実績を持つ。2023年にMMAに転向してRIZINに参戦したが、MMA戦績は5戦2勝3敗となった。

対戦発表会見では、梅野源治に敗れた後の再起戦として、同じFIGHTER'S FLOW所属のジョリーを指名していた。「ジョリー倒して同じジムの梅野源治を引っ張り出す」と語り、梅野との再戦を見据えていたが、その計画は初戦で頓挫した。

大会は5つのタイトルマッチを含む全15試合が行われ、RIZIN10周年を締めくくる一大イベントとなった。ジョリーの鮮烈なRIZINデビューは、BreakingDownからの新たな才能の台頭を印象づける結果となった。

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