2025年12月31日、さいたまスーパーアリーナで開催された「RIZIN師走の超強者祭り」で、雑賀"ヤン坊"達也が"ブラックパンサー"ベイノアとの対戦で勝利を収めた。パンクラス王者にとって、RIZINの舞台での悲願の初勝利となる。
73キロ契約のMMAルールで行われたこの一戦は、対戦カード変更により実現した組み合わせだ。
対戦相手変更での実現
当初、ベイノアはイルホム・ノジモフとの対戦が予定されていた。しかし野村駿太の負傷欠場に伴いノジモフがライト級王座戦に繰り上がったため、ベイノアの対戦相手として雑賀に白羽の矢が立った。
大会カード変更の発表は12月18日。大晦日まで2週間を切るタイミングでの決定だった。
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RIZINでの苦戦からの脱却
雑賀にとってこの勝利は特別な意味を持つ。これまでRIZINでは白星に恵まれていなかった。
2022年4月のRIZIN初参戦では江藤公洋に敗戦。2023年4月にはアリ・アブドゥルカリコフ戦で敗れている。そして2025年11月のRIZIN LANDMARK 12では、ヌルハン・ズマガジーに1ラウンドでダースチョークによる一本負けを喫した。
特にズマガジー戦の敗北は雑賀に大きな影響を与えていた。試合後のインタビューでは落ち込みの深さを語っており、今回の勝利は精神的な復活の意味も大きい。
パンクラスで築いた実績
雑賀"ヤン坊"達也は1990年9月18日生まれの35歳。神奈川県出身で、DOBUITA FIGHT SPORTS GYM所属だ。
格闘技を始めたのは26歳と遅咲き。幼少期に空手の経験はあったものの、本格的にMMAに取り組んだのは25歳でジムに入会してからとなる。
2017年8月にプロデビューし、183センチの長身から繰り出される打撃を武器に階段を駆け上がった。2020年9月にはパンクラスでライト級暫定王座を獲得。現在は第9代ライト級キング・オブ・パンクラシストとして、国内ライト級の一角を占めている。
RIZINでの初勝利を手にした雑賀。パンクラス王者として築いた実力を、RIZINの舞台でも証明する第一歩となった。
文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部

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