鹿島アントラーズの9年ぶり9回目の優勝で幕を閉じた2025シーズン。今シーズンは守護神たちの活躍が際立った年となった。なかでも鹿島アントラーズGK早川友基は、ゴールキーパーとして2010年の楢崎正剛氏以来、15年ぶり史上2人目となるシーズンMVPに輝く快挙を達成。月間ベストセーブ賞にも4度選出されるなど、圧倒的な存在感を示した。

スポーツブルでは、2025シーズンから新設された月間ベストセーブ賞(全9回)の中から、編集部独自の視点でベスト3を選出。読者の皆さんに紹介していく。

第3位

第3位は、5月度のベストセーブに選ばれたセレッソ大阪GK福井光輝の反射神経が光るシュートストップ。5月28日の浦和レッズ戦、後半6分に生まれた。ペナルティーエリアの右後方からのクロスに、フリーで侵入していた浦和DF石原広教が完璧なタイミングで頭を振り抜いた。ゴール左隅を狙った決定的なヘディングシュートを、福井が至近距離から驚異的な反応で両手で弾き返した。

Jリーグ選考委員会からは「反応の速さもさることながら、ボールの軌道を的確に捉えていたという意識が素晴らしい」と高く評価された。町田ゼルビアからセレッソ大阪へ移籍した30歳が、新天地でアウェイ初クリーンシートを達成した記念すべきセーブだった。

第2位

第2位は、6月度のベストセーブに選ばれたファジアーノ岡山GKスベンド・ブローダーセンの土壇場パーミング。6月28日の鹿島アントラーズ戦、後半アディショナルタイム4分に生まれた。1点リードで逃げ切りを図る岡山に対し、鹿島は猛攻を仕掛ける。その緊迫した場面で放たれた相手のミドルシュートを、ブローダーセンが片手を伸ばしてパーミングで弾き出した。

このビッグセーブが勝利を決定づけ、岡山はアウェーで貴重な勝ち点3を獲得。「あのセーブはチームメイトの支えがあってこそ実現できたものであり、みんなの力で勝利に繋げることができました」とブローダーセン。ドイツ出身、世代別ドイツ代表の経験を持つ28歳のGKが、J1初挑戦の岡山に貢献した一撃だった。

第1位

栄えある第1位に輝いたのは、10月度のベストセーブに選ばれた鹿島アントラーズGK早川友基の神ブロッキング。10月17日のヴィッセル神戸戦、開始わずか3分に生まれた。3連覇を狙う神戸との優勝争いを繰り広げる敵地での直接対決。クロスがディフェンスの頭を越え、ゴール前でフリーになっていた元日本代表FW大迫勇也の前へ。至近距離からのシュートという絶体絶命の場面で、早川が驚異的なブロッキングを披露した。

「クロスが上がってディフェンスの頭を越えた時、相手の選手がフリーだったので、まずは寄せることを意識しました。そして、ニアを消しながらファーへ誘導するイメージで自分の体を上手く運び、相手に誘導したコースへ打たせるという部分は最大限できたと思います」と早川本人が振り返るように、GKとしての高度な判断力と技術が凝縮されたプレーだった。

Jリーグ選考委員会からは「今のチームの原動力。鹿島の成績があるのは彼の力が非常に大きい。MVPに申し分ない活躍」、「まさに守護神と呼ぶにふさわしいハイパフォーマンス」と絶賛された。10月度は月間MVPとベストセーブ賞のW受賞を果たし、シーズン終了後には15年ぶりGKとして史上2人目のJリーグMVPに輝いた26歳の守護神が、鹿島の9年ぶり9回目の優勝を最後列から支えた、まさに栄冠にふさわしいビッグセーブだった。

来シーズンはどんなスーパーセーブが生まれるのか。今から楽しみでならない。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部

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