吉田祐也(GMOインターネットグループ)が日本人トップの2位に躍り出た。
2月1日、第74回別府大分毎日マラソンが大分市で行われ、吉田が2時間06分59秒で日本勢最上位の座をつかんだ。

優勝はゲタチョウ・マスレシャ(エチオピア)が2時間06分49秒の快走。
吉田は2028年ロサンゼルス五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得し、世界への再挑戦へ大きな一歩を踏み出した。

吉田祐也が日本人トップの2位でMGC切符 後輩・黒田朝日との激闘制す

40km過ぎの給水で決着

先頭集団は終盤まで続き、30kmでペースメーカーが外れてからも10人以上が固まる展開に。
35kmを過ぎてマスレシャが前に出ると、日本人による2位争いが徐々に絞られていった。
最後は吉田と後輩の黒田朝日(青学大)の一騎打ち。40キロすぎの給水で吉田が仕掛けると、黒田も粘りを見せたものの、先輩の意地が勝った形だ。
レース後、吉田は給水ポイントでのスパートについて明かした。「朝日が(給水を)取るために寄ったので、意図的に仕掛けた」と戦術的な判断を語る。
普段から母校を拠点に練習をともにする後輩について、「頼もしくて、僕自身も成長できている。感謝しています」と称えた。

6年ぶりの「再スタート」の舞台

吉田にとって、この別府大分毎日マラソンは特別な意味を持つ。青学大4年時に現役最後の大一番と位置づけて出場し、2時間8分30秒をマークして日本人トップに入った。


その好走が競技続行の決断につながった運命の舞台に、6年ぶりの帰還となった。
24年12月の福岡国際を2時間5分16秒(日本歴代4位)で制した吉田は、昨年9月の東京世界選手権に出場。しかし、本番では力を発揮できず34位に終わり、世界の壁を痛感する結果となった。

苦しみの先に見えた成長

自身のInstagramで吉田は今大会を振り返った。「結果が伴わなくて苦しまれていた時期、決して楽々と走れていた時期ではない」と率直な心境を綴っている。
その上で、「6年前に比べて、純粋に競技を楽しむことよりも、どうしても結果を出したいという方向へと少し傾斜がかかっているけれど、走ることが好きだという素直な思いは変わらないです」と競技への思いを語った。

【画像】吉田祐也2位 青学後輩の黒田朝日を振り切る 別府大分毎日マラソン

MGC切符を手に世界へ

今大会について吉田は、「序盤から冷静に走れていた」と言うように、勝負所まで力を温存できる地力と冷静さを発揮。世界選手権での経験が、レースマネジメントの向上につながった。
「目標通り走れて非常にうれしいです」とMGC出場権獲得を喜んだ吉田。再び日の丸を背負うために、「海外レースで積極的に経験を積んで挑戦したい」と今後の方針を明かした。
原点となった別府大分の地で、吉田は力強くリスタートを切った。世界の壁を越え、ロサンゼルス五輪への切符をつかむための挑戦が、ここから本格的に始まる。

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