タイガースのハビエル・バエスが、2026年WBCプエルトリコ代表のロースターから外れた。理由は2023年大会中のマリファナ検査で陽性反応が出たことによる、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の2年間の出場停止処分だ。

MLBでは2020年から大麻の使用が認められているが、WBSCの規定では依然として禁止物質に該当する。MLBとWBSCの規定の違いが生んだ「代表漏れ」の背景と、プエルトリコ代表への影響を整理する。

【画像】ハビエル・バエスがプエルトリコ代表ロースターから外れる

バエスWBC代表漏れの経緯とマリファナ検査

2月5日、WBC各国の30人ロースターが発表された。その中にバエスの名前はなかった。

経緯はこうだ。バエスは2023年のWBC期間中、3月12日に実施された薬物検査でマリファナの陽性反応が出た。これを受け、WBSCの検査を委託する国際検査機関(ITA)は、2024年4月下旬から2年間にわたるWBSC主催大会への出場停止処分を科した。2026年WBCは3月5日から17日にかけて開催されるため、停止期間に該当する。

バエスはプエルトリコ代表の中核として2017年大会と2023年大会に出場し、2017年には二塁手としてオールWBCチームにも選出された実力者。3度目の代表入りが期待されていただけに、関係者にとっても想定外の事態となった。

MLBでは合法なのになぜWBCでは出場停止なのか

今回の問題の核心は、MLBとWBSCの規定の違いにある。

MLBでは2020年シーズンから、選手会(MLBPA)との合意により大麻を「乱用薬物」の対象から除外している。

MLBの枠内では、マリファナの使用は懲戒処分の対象にならない。実際にバエスは2024年、2025年のMLBシーズンを通常通りプレーし、2025年には126試合に出場して打率.257、12本塁打、57打点を記録。オールスターにも選出されている。

一方、WBSCは独自のアンチ・ドーピング規程を運用しており、大麻は依然として禁止物質のままだ。MLBとMLBPAはバエスのWBC出場資格回復に向けてWBSCと交渉したが、WBSCは規定の例外適用を認めなかった。

プエルトリコ代表の戦力とWBC2026の展望

バエスのWBC代表漏れは、プエルトリコにとって一連の痛手の一つにすぎない。

今大会のプエルトリコ代表は、保険の問題で複数のスター選手が出場を断念している。キャプテンに就任していたメッツのフランシスコ・リンドーアは右肘の手術歴により保険の承認が下りず、アストロズのカルロス・コレアも同様の理由でロースター外となった。2度の準優勝を支えた「黄金世代」のうち、リンドーア、コレア、バエスの3人全員が不在という異例の事態だ。

それでも、ノーラン・アレナドやエドウィン・ディアスといった実力者がロースター入りしており、ジャイアンツのエリオット・ラモスら若手の台頭にも期待がかかる。プエルトリコは1次ラウンドを地元サンフアンで戦う。ホームの声援を力に変えられるかが、今大会の鍵を握る。

【画像】フアン・ソトがドミニカ代表「WBCが熱すぎる」

WBC2026は3月5日に開幕する。主力不在のプエルトリコがどのような戦いを見せるのか。カリブの底力に注目だ。

編集部おすすめ