ミラノ・コルティナ冬季五輪のスピードスケートで金メダルを手にしたユッタ・レールダム(オランダ)が着用したレーシングスーツが、19万5000ユーロ(約3600万円)という桁外れの額で落札された。海外メディアが伝えた。

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金メダルと"スポブラ騒動"が生んだ伝説の一着

レールダムは今大会、高木美帆と女子1000メートルで激しく競り合い、1分12秒31の五輪新記録で悲願の金メダルを獲得。500mでは同胞のフェムケ・コクに一歩及ばなかったものの、銀メダルも手にした。

レース後、レールダムは胸のジッパーを下ろし、白いスポーツブラを露出させた。これは計算づくの行動だった。オランダチームの公式スポンサーはフィラだが、レールダム自身はナイキと契約を結んでいるとされ、ジッパーを下ろすという"裏技"でナイキをアピールしたと伝えられる。

IOCマーケティング担当ディレクターのアンヌ=ソフィー・ヴーマール氏は、レース後にボタンを外す行為は一般的な慣行であり、規定違反ではないと判断し、論争を収束させた。世界中のSNSで拡散したあの瞬間が、のちに3600万円の価値を生む伏線となっていた。

締め切り1時間前から始まった価格の急騰劇

オランダオリンピック委員会・スポーツ連盟がスポーツ用品オークションサイト「MatchWornShirt」と共同で、オランダ代表選手のアイテム19点を出品。最も注目を集めたのが、レールダムのサイン入りオレンジのレーシングスーツだった。

締め切りの1時間前まで、最高入札額は1万ユーロ(約184万円)弱にとどまっていた。しかし最後の1時間で2人の入札者が激しく競り合い、価格は一気に20万ユーロ目前まで跳ね上がった。

1時間で実に20倍近い価格になった計算だ。

SNSで数百万人規模のフォロワーを抱えるレールダムの高い注目度が、今回の高額入札につながったとの見方もある。五輪の余熱がそのままオークション会場に流れ込んだ結末だった。

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MatchWornShirt史上最高額 収益は次世代の選手たちへ

オークションサイトの共同創設者タイメン・ゾンダーヴェイク氏は「単一アイテムとしては異例の金額で、クリスティアーノ・ロナウドのアイテムでさえこの金額には遠く及びませんでした」と明かした。MatchWornShirt史上最高額の記録となった。

落札者はオランダ人とされているが、身元は明らかにされていない。収益の行き先も注目に値する。オークションで集まった収益金は全額、選手たちが幼少時代に活動を始めた地元のスポーツクラブへ寄付される。3600万円の伝説のスーツは、次世代のスケーターを育てる資金として氷上に戻る。レールダムの第二章は、まだ終わらない。

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