W杯開幕まで100日を切った3月5日現在、日本代表は傷病者が相次ぐ難局に直面している。とりわけディフェンスラインを中心に離脱やコンディション不安が重なり、代表活動に向けた見立てを難しくしている。

【画像】W杯まで100日を切っても「野戦病院」状態が続く日本代表 相次ぐ負傷が示す深刻な現実

長期離脱が濃厚

最も悲観的な見通しの一つが南野拓実(モナコ)である。クラブは左膝前十字靱帯断裂を公表しており、復帰時期は個人差も大きい。一般に長期離脱となりやすい負傷で、W杯本大会へ向けた調整がどうなるかは不透明である。

キャプテン遠藤航(リバプール)の離脱も長引く可能性がある。2月11日のサンダーランド戦で負傷し担架で退場。森保一監督は2月28日、遠藤が日本で手術を受けたと明かし、「(予定では)W杯に間に合う」見立てがあることも口にした。現時点では詳細な回復過程は不透明で、当面はリハビリの経過が焦点になる。

ウイングの平河悠(ハル・シティ)も暗雲に覆われる。2月21日のQPR戦で足首を痛めて交代し、監督が「手術が必要」と言及。報道では今季絶望の見通しとも伝えられている。代表定着を狙う流れの中で、痛いブレーキとなり得る。

守備陣の相次ぐ負傷

CBのダメージも深刻だ。

町田浩樹(ホッフェンハイム)は昨年8月に左膝前十字靱帯断裂を経験し、長期離脱が続く負傷である。本大会へ向けた実戦感覚の戻り方が焦点となる。

同ポジションを争う伊藤洋輝(バイエルン)にも新たな誤算が生じた。2月下旬の練習中に右太もも裏の筋損傷が判明し、クラブ関係者コメントとして「2~3週間」の離脱見込みが伝えられている。代表活動への影響は回復の進捗次第となる。

板倉滉(アヤックス)もコンディション面の懸念が続く。2月21日のNEC戦を前に、暫定監督が「板倉を起用できない」と説明した報道があり、状態の推移が注視される。

サイドバックでは、AZの毎熊晟矢やコペンハーゲンの鈴木淳之介らに状態面の不安が取り沙汰されている。ただし、負傷の深刻度や復帰時期はクラブ側の更新を含め、確定情報で整理したいところだ。

新戦力として期待される2人も、それぞれ不安を抱える。ボルシアMGに期限付き移籍した高井幸大は2月28日のウニオン・ベルリン戦でメンバー外となり、状態面の不安が残る。一方、ザンクトパウリの安藤智哉も筋肉系の問題が伝えられたが、指揮官は「出場できそう」と説明している。

いずれも代表活動へ向け、直前まで慎重な見極めが必要となる。

久保・三笘は間に合うか

久保建英(レアル・ソシエダ)は左ハムストリングを痛めて離脱中で、復帰のタイミングが代表活動と重なる可能性がある。状態が戻り切らない場合、起用法を含めた調整が欠かせない。

代表の切り札・三笘薫(ブライトン)にも暗雲が立ちこめた。3月4日のアーセナル戦で左足首付近を痛め、ハーフタイムで交代したと報じられている。離脱期間は現時点で断定できず、クラブの続報と状態確認が不可欠である。

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本番へ「代替プラン」整備が急務

W杯直前期は、戦術の完成度と同じくらい「万全の選手を揃えられるか」が結果を左右する。3月5日時点で重要なのは、負傷者の増減に振り回されることではない。復帰時期が読めない選手がいる前提で、代替の組み合わせと役割分担をどこまで準備できるかである。

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