サーフィン男子で東京五輪銀メダルの五十嵐カノアが3月20日、静岡県牧之原市での取材に応じ、9月19日に開幕する愛知・名古屋アジア大会への出場意欲を明言した。この大会の優勝者は2028年ロサンゼルス五輪の出場権を獲得できる。
金メダルへ意欲 アジア大会出場を表明
3月20日、牧之原市での小中学生向けサーフィン教室。子どもたちの前で波乗りを披露した五十嵐は、取材陣に向かってこう言い切った。「間違いなく優勝できるように毎日頑張っている。五輪の練習ができるよう早めに枠を取りたい」。
会場は愛知県田原市の海。五十嵐はこの波をよく知っているというが、それでも油断はしない構えだ。「甘く見ず、集中して気合を入れる」と表情を引き締めた。ロサンゼルス五輪での金メダルへは「チャンスはすごくある」と自信を見せる。普段は世界各地を転戦し、世界最高峰のWSLチャンピオンシップツアー(CT)に参戦中の28歳が、地元日本の舞台で照準を合わせる。
2026年時点でロス五輪大陸枠を得られる最初のチャンス
今大会出場の背景には、選考システムの変更がある。国際サーフィン連盟(ISA)は2月20日、ロス五輪の出場選手選考方法を発表。
日本サーフィン連盟関係者の説明では、男子のアジア大会代表は2025年WSLランキングの日本人1位とされており、昨季CTランキング7位の五十嵐が代表候補となる見込みだ。連盟の山本貞彦強化委員長も「ホームでできることは大きい。日本で戦えれば非常に優位。取れるものは取っていきたい」と力を込める。優勝すれば日本サーフィン界にとってロス五輪最初の出場権獲得となるだけに、その重みは大きい。
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東京五輪以来の国内競技 日本のファンへ
五十嵐にとって愛知・名古屋アジア大会は、2021年東京五輪以来となる国内での競技だ。2022年にはISAワールドサーフィンゲームズを制して世界王者に輝き、2024年パリ五輪にも出場。2023年からはハーバード大学大学院に進学し、競技と学業を両立し続けている。その間も海外を転々とする生活が続き、日本でサーフィンをする機会は限られていた。
「日本のファンの前でサーフィンができるだけでもうれしい」。取材の場でこぼした一言に、この舞台への特別な思いが滲んだ。

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