2006年ドイツW杯にも出場した元日本代表FW・高原直泰が、今は沖縄でコーヒーを育てている。2023年シーズン限りで現役を引退し、現在は沖縄SV株式会社の代表取締役CEOとして、「農業はスポーツだ」を合言葉にピッチ以外の舞台で新たな挑戦を続けている。

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沖縄でスポーツを軸に地域貢献を目指して
高原が沖縄に移住したのは2015年のこと。沖縄でスポーツを軸に地域に貢献することを目指し、2015年12月に沖縄SV(エスファウ)を設立。2016年から活動を本格化させ、代表兼監督兼選手という異例の三役を担いながらクラブを軌道に乗せた。

チームを持続可能な存在にする中で浮かびあがったのが、選手のセカンドキャリアと収益基盤の問題だった。農業への参入はその答えのひとつとして芽生えた取り組みだ。

「農業はスポーツだ」コーヒー栽培で耕作放棄地に挑む
農業を始めた当初、チーム内に農業の知識を持つ者はいなかった。地元農家の手伝いから始め、沖縄の一次産業が抱える担い手不足や耕作放棄地の問題を肌で感じていった。その経験が2021年の農業法人・沖縄SVアグリ株式会社の設立につながる。

選んだ作物はコーヒーだ。沖縄発のコーヒーブランドが沖縄の新たな産業や特産物になりうるという構想のもと、2019年に栽培をスタート。クラブの選手たちもサッカーだけでなく畑に立ち、農作業を担う。

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ネスレ・琉球大と連携し県内20カ所へ拡大
「ネスカフェ 沖縄コーヒープロジェクト」として本格化した取り組みは、ネスレ日本と琉球大学のサポートを得て着実に広がりを見せている。

2025年9月時点で沖縄県内20か所の農場へと規模を拡大し、地域の農業課題の解決と沖縄コーヒーのブランド化を同時に目指している。

沖縄SVアグリでは、コーヒー豆の生産にとどまらず加工・販売の6次産業化も視野に入れる。協力農家と連携し、コーヒーチェリーの買い取りから加工まで担う仕組みづくりを進めている。

ゴールを決め続けた男が今、畑に立つ。高原直泰のセカンドキャリアは、沖縄の大地と未来に向いている。

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