6月30日、日本代表はブラジル代表に敗れ、北中米W杯からの敗退が決定した。
そびえ立つカナリア軍団の壁に跳ね返された悔しさを抱えながらも、日本サッカーの歩みがここで終わるわけではない。

次なる頂を目指し、選手たちの視線はすでに4年後の未来へと向かっているはずだ。

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その「4年後」——

2030年W杯は、スペイン、ポルトガル、モロッコの3か国共催を軸に、南米3か国(ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ)で100周年記念試合が行われる前代未聞の形式で開催される。予定されている開催期間は2030年6月13日~7月21日。だが、「どこで開かれるか」以上に気がかりな問いがある。それは「どんな気温の中でプレーすることになるのか」だ。

スペイン・ポルトガル・モロッコの6~7月は、気温40℃超えが珍しくない。気候変動による「熱波」の脅威は、サッカー界全体にとって深刻な課題となっている。気候分析機関「World Weather Attribution」の分析レポートなどでも、近年のW杯規模の大会において、数多くの試合が選手の安全基準を超える暑熱条件下で行われるリスクや、冷却設備のないスタジアムでの開催による選手への負荷が懸念として指摘されてきた。

こうした過酷な環境に対し、国際プロサッカー選手会(FIFPRO)のガイドラインでは、湿球黒球温度(気温・湿度・日射を合算した体感指標:WBGT)が26℃を超えると冷却ブレークが必要であり、28℃以上は「プレー不適」として警鐘を鳴らしている。

FIFA(国際サッカー連盟)も選手の福祉と暑熱対策を年々強化している。現在開催中の2026年大会では、各45分に3分間の給水休憩を全試合で導入する新制度が実施された。2030年大会でこの制度が継続されるかは現時点で正式発表されていないが、専門家や選手団体からは、極端な暑熱が予想される場合の試合時間の見直しを求める声が継続して上がっている。

専門家の間では「気候変動がW杯の大会運営そのものを問い直している」という見方すらある。

一方で、大会の幕開けを飾る1930年の第1回大会の舞台、ウルグアイ・モンテビデオの「エスタディオ・センテナリオ(百年記念競技場)」での記念試合は、南半球の冬にあたる気候の中で行われる。比較的涼しい環境の中でボールが蹴られ、欧州・アフリカへと舞台を移した途端に灼熱のピッチが待っているという"ねじれた構造"になるのだ。

100年分の歴史の重みと、地球規模の熱波を同時に受け止める2030年大会。日本代表にとっては4年後の目標地点であり、戦術や技術の進化はもちろんのこと、過酷な環境に対する「適応力」がこれまで以上に問われる舞台になりそうだ。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部

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