
犬が飼い主を舐めるという上下関係の都市伝説に振り回されてはだめ
「犬が勝手に膝の上に乗ってくるのは飼い主を舐めている証拠だ」というのは、すでに否定されている、犬の上下関係の都市伝説からくるものです。
もとは狼に上下関係があるから、その子孫である犬も上下関係があるというものでしたが、そもそも狼も家族関係はあれど、上下関係はないということが研究によりわかっています。
そして犬も家族のような横のつながりはあれど、上下関係は求めていないということもわかっているのですが、未だに上下関係の都市伝説は根強いのが現状です。
つまり、犬が飼い主を舐めているという上下関係は都市伝説であり、そんな都市伝説に振り回される必要は全くありません。
犬が飼い主の膝の上に乗ってくるのはただそこが居心地いいから

では、なぜ犬は飼い主の膝の上に当たり前のように乗ってくるのでしょうか。
それは単純に、飼い主の膝の上が心地いいからです。心地のいい場所にいたい、飼い主のそばにいたい、くっついていたい、というただそれだけです。
犬は社会性のある動物で、群れで生活をする生き物です。そして、群れの中で心地が良いと思う相手とは、一緒にいたいと思う生き物です。
人も好きな相手に対してはくっつきたい、そばにいたい、と思いますよね。犬もそれと同じように思ってくれているから、膝の上に乗ってくれるのは愛情表現のようなもの。
ただ1点気を付けてほしいのは、普段犬に厳しく接することがある場合、ひどいことをされたくないという気持ちから、媚びる意味でやってくることがあるということ。
この場合、心地が良く相手のことが好きだから、とは別の意味になるので注意しましょう。
ですが、少なくとも普段から愛情を注ぎ良好な関係を築いているのであれば、あなたに甘えていると思って受け入れてあげてください。
やめてほしいときは代替案を提供しよう

状況によっては、膝の上に今乗られると困る!ということもあるでしょう。
そんなときは、膝の上に乗るよりももっと魅力的なものの提供という形で、犬に代替案を提示しましょう。
「今は来ないでねー」と犬を下ろすだけでもいいのかも知れませんが、やはりどこか心が痛みますよね。
そんなときこそ「膝には乗せられないけど、これをあげるから向こうで楽しんでてね」と、膝に乗るよりも魅力的な物を提供できれば、その姿を見て飼い主さんも安心できますし、犬の気持ちも満たされる形で膝の上には乗らない選択をできます。
犬との関わりの中で大切なのは、ポジティブな代替案の提供です。日頃からそれをしていると、犬と飼い主との関係も、どんどん良いものになっていきますよ。
まとめ

「犬が人の膝の上に乗るのは舐められてるからだ!上下関係ができてない証拠だ!」なんて言われると、不安で心配になりますよね。
しかし、実際は上下関係という物自体、気にする必要はありませんし、犬はただ飼い主に甘えたいだけなのです。
であれば、飼い主としてやるべきは犬を制することではなく、存分に受け入れて膝の上でゆっくりしてもらう体制を整えるといった対応です。
犬は決してあなたを見下したり舐めたりするといったことは考えていないので、ぜひ思う存分膝の上で甘やかしてあげてくださいね。