犬に絶対に与えてはいけない『たまねぎ』の致死量とは 食べてしまった場合の症状や対処法を解説
たまねぎ4つ

犬に絶対に与えてはいけないたまねぎの致死量

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犬がどれくらいの量のたまねぎを食べると死に至るのかを明確に示すことは非常に困難です。個体差があると言えますし、犬の年齢や健康状態によって大きく変わるでしょう。

若く健康な犬だからといって無症状なわけではありませんし、老犬で持病のある犬だからといって死に至るわけでもありません。

たまねぎ1個(可食部)は、200gほどです。犬の体重1kgに対して20g以上のたまねぎ食べると、体調不良を引き起こすとされています。

体重5kgの犬であれば、100g以上のたまねぎを食べると、体調不良を引き起こす恐れがあるということです。

たまねぎは、犬を死に至らせるほど危険な食べ物であるということから、「少量でも致死量に相当する場合がある」と考え、誤食しないための対策をするべきです。

犬がたまねぎを食べてしまった場合の症状と対処法

犬に絶対に与えてはいけない『たまねぎ』の致死量とは 食べてしまった場合の症状や対処法を解説
キッチン、手をかけるビーグル

犬が生のたまねぎを誤って食べてしまうということは考えにくいです。しかし、たまねぎが含まれる食べ物を盗み食いしてしまうことはあるでしょう。

犬がたまねぎを食べると、たまねぎに含まれる「有機チオ硫酸化合物」という成分が犬に中毒症状を引き起こします。

有機チオ硫酸化合物の毒性は、たまねぎを加熱しても変わりません。中毒症状は、24時間以内にあらわれる場合もありますし、数日後にあらわれる場合もあります。

初期症状は、嘔吐する・下痢をする・ごはんを食べなくなるなどの消化器症状がよく見られます。

有機チオ硫酸化合物は、犬の赤血球を破壊(溶血)します。溶血性貧血が引き起こされると、おしっこの色が赤っぽくなります。血色素尿という症状によるものです。

また、犬の粘膜部分が白っぽくなったり、黄疸があらわれたり、呼吸が荒くなるなどの症状が見られることもあります。

早急に動物病院へ行く!

犬がたまねぎを食べてしまった場合の対処法は、早急に動物病院へ行くことです。

中毒症状は数日後にあらわれることがあります。犬がひとりきりでお留守番をしているときかもしれません。

致死量を食べていない場合でも、嘔吐が原因で誤嚥性肺炎を引き起こし、死に至る危険性を考えることができます。

獣医師に問い合わせる

早急に動物病院へ行くことができない場合には、かかりつけの獣医師に電話相談しましょう。

「10分ほど前に、たまねぎ1個を使ったハンバーグを全て食べてしまった」など、分かる限りのことを話しましょう。その後は獣医師に指示に従って対処しましょう。

かかりつけの獣医師に繋がらない場合には、他院でも構いません。

電話相談サービスを利用する

休日や夜間である場合には、24時間365日利用することができる、電話相談サービスを利用しましょう。

ペット保険に加入されている場合には、契約者に提供された専用の電話番号が記載された書類があるかもしれません。獣医師に無料で相談できる場合があります。

まとめ

犬に絶対に与えてはいけない『たまねぎ』の致死量とは 食べてしまった場合の症状や対処法を解説
点滴を受ける犬

犬がどれくらいの量のたまねぎを食べると死に至るのかを明確に示すことは非常に困難ですが、犬の体重1kgに対して20g以上のたまねぎ食べると、体調不良(中毒症状)を引き起こす可能性があります。

私が小学生のとき、愛犬(体重13kg)が、大きめのたまねぎ2個が入ったハンバーグを食べてしまったことがありました。まだ焼く前の生のハンバーグで、たまねぎも生です。

家族みんなが大騒ぎし、私はまだ幼かったのでとても心配で怖かったのですが、すぐに動物病院へ行き、注射を打ってもらった記憶があります。

このとき、獣医さんから言われたことは、「数日は様子を見てくださいね」「何かあったらすぐにまた来てくださいね」でした。

適切な処置を受けた後も安心してはいけないほど、犬にとってたまねぎは危険な食べ物なのです。

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