老犬から変わったニオイがする原因4つ 健康に問題がある可能性も?改善策まで解説
寝ているレトリバー

1.加齢臭

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年齢を重ねることで、体臭が変化するのは人間だけではありません。

老犬になると体臭が強くなったり変化したりして、いわゆる“加齢臭”がするようになるのは、皮脂腺で分泌されるノネナールという成分が原因だとされています。

年齢を重ねると皮脂腺内にパルミトレイン酸が含まれるようになり、それが酸化・分解されることでノネナールが発生します。

ノネナールによるにおいは、古い油や古本、ろうそく、腐ったチーズのにおいに例えられるように、独特なにおいがします。

少量であればそれほど気になりませんが、犬の場合は7歳を過ぎるとノネナールが増加して、体臭が強くなっていくとされています。

また、さらに年齢を重ねると体力が低下してしまい、シャンプーなどのケアをする機会が減ってしまいがちです。

においが強くなる一方で、シャンプーがしにくくなるということで、より一層体臭が気になるようになってしまいます。

2.歯周病などによる口臭

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歯石の付いた犬の歯

老犬のにおいの原因として、「口臭」も挙げられます。

犬の平均寿命が伸びたことで、7歳以上の老犬のほとんどが歯周病にかかっていると言われています。

歯磨きなどのケア習慣は広まりつつありますが、それでも毎日きちんと口内を清潔にするのはむずかしいのが実情です。

除去しきれなかった汚れが蓄積してしまい、歯石として残ったり歯肉が炎症を起こしたりしてしまいます。

歯周病は強い口臭の原因とも考えられているため、老犬に近づくとどうしてもそのにおいを感じてしまうことがあるでしょう。

3.腎臓病や糖尿病などの疾患

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診察を受けている犬

老犬の口臭がいつもとは違うと感じたときは、内臓疾患が原因の可能性もあります。

特に、老犬になるとかかりやすい腎臓病や糖尿病は、体内に老廃物が溜まってしまうため、内臓から口までにおいが上がってきてしまいます。

腎機能が低下して慢性腎不全になったり、進行して尿毒症になったりすると、口内からツンとしたアンモニア臭がするようになります。

また、高齢のメスの場合は子宮蓄膿症になることも多く、溜まった膿が陰部から排出されてにおいがすることもあります。

老犬になってこれまでにないようなにおいを感じたら、病気の可能性も考えて動物病院を受診することをおすすめします。

4.排泄物の付着

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トイレ中のシーズー

老犬になって体臭が強くなったと感じたとき、単純に体が汚れているということも考えられます。

体が衰えると、筋力が低下して排泄のコントロールがむずかしくなり、漏らしてしまうことが増えてきます。

そのため、下半身が日常的に汚れてしまいやすく、それによってにおいがするようになってしまうこともめずらしくありません。

老犬にできるニオイ対策や改善策

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窓辺で寝るトイプードル

老犬のニオイ対策として大切なことは、日頃のこまめなお手入れです。

年齢を重ねるとシャンプーをして全身をすっきり清潔にするのも簡単なことではなく、犬の体力を考えるとあまり頻繁にはできないと思います。

しかし、体臭の原因となる皮脂や排泄物を除去するために、ブラッシングをしたり濡れタオルで拭き取ったりするのがおすすめです。

食後には口まわり、排泄後にはお腹や肛門まわりを優しく拭き取って、悪臭の原因を残さないようにしましょう。

少量の尿漏れやうんちの付着なども増えてくるので、肛門まわりなどを優しく拭いてあげることも習慣にしておくといいでしょう。

また、口臭を防ぐために、小さな頃から歯磨きの習慣をつけておくようにしてください。犬の場合、歯の汚れ(歯垢)は3日程度で歯石になって蓄積してしまうので、1日1回は歯磨きをするのが理想です。

さらに、食生活を変えることで体臭も変化することがあります。

特に肉類や油分を多く摂ると、胃腸に負担をかけるだけでなく体臭が強くなる傾向があるため、シニア向けのドッグフードに変えたり手作り食を取り入れたりするといいでしょう。

まとめ

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笑顔のMダックス

老犬は様々な理由から、体臭や口臭が強くなる傾向があります。

においを完全に防ぐのはむずかしいですが、日頃のこまめなボディケアと健康管理によって軽減したり改善したりすることもできるでしょう。

愛犬に負担をかけないように、年齢に合った方法でにおい対策をしてあげてくださいね。

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