
1.構ってほしい・要求
犬は「一緒に遊ぼう」「お腹空いた」「ボクを見て」など構ってほしいときや要求があるときに、飼い主さんを踏むことがあります。
たとえば、スマホを見ていたり、テレビに夢中になっていたりするときに、前足でポンと触れてきたり、足の上に乗ってきたりするのは「こっちを見て!」というアピールです。過去に「踏んだら構ってもらえた」という成功体験があると、飼い主さんに用事があるたびに踏むようになることも。
このようなときは、愛犬の気持ちに応えてあげると良いでしょう。無理なときも「あとでね」などと声をかけて無視することがないようにしましょう。ただし、いつも愛犬の要求に応えているとワガママになってしまいますので、甘やかし過ぎにならないよう注意してください。
2.安心感を求めている

犬にとって飼い主さんは絶対的な存在。足の上に座ったり、体の一部に触れていたりして安心を得ようとしているのかもしれません。
この場合の「踏む」は、ぴったり寄り添っていたい、肌のぬくもりを感じたいという心理が働いていると考えられます。支配欲やアピールの「踏む」とはまったく異なります。
たとえば、眠るときに安心感を得たい、雷や花火などの大きな音で不安になっているといったときに見られます。
愛犬の不安を払拭するためにも、優しくなでたり声をかけたりして落ち着かせましょう。
3.自分が上だと思っている

なにもしていないのに、犬がいきなり飼い主さんを踏む場合は、あなたを下に見ている可能性があります。「自分のほうが偉い」「主導権を握っているのは自分だ」と勘違いして、飼い主さんを支配しようとしているのです。
とくに、飼い主さんの命令を無視したり、気に入らないと攻撃的になったりする場合は注意が必要です。このような犬にとって「踏む」には支配的な意味合いがあると考えられます。放置していると、ワガママになったり怒りっぽい性格になったりする可能性が高く、飼い主さんを悩ませる原因にもなりかねません。
頻繁に踏んでくるときは、踏みそうになったらすかさず「待て」「お座り」などの指示を出して動きを止めます。毅然とした態度で接し、飼い主さんが主導権を握るようにしましょう。対応が難しいと感じたら早めにプロの指導を受けることをおすすめします。
4.無意識・間違い

犬が飼い主さんを踏む行動には、特別な意図がなく「たまたま踏んでしまった」というケースもあります。
たとえば、飼い主さんが床に寝転んでいたり、ソファに座っていたりする状況で、犬が移動中に間違って足や体を踏んでしまったなどです。この場合、犬自身は「踏んでいる」という認識が薄く、悪気もなければアピールのつもりもありません。
また、寝起きや遊んでいる最中に興奮していると、注意力が散漫になり、誤って踏んでしまうことも。飼い主さんが大げさにリアクションすると「面白い」と学習してクセになることもあります。黙って退かすなど冷静に対処してください。
まとめ

犬が飼い主さんを踏む行動には、さまざまな理由が考えられます。たとえば「構ってほしい」「安心したい」といった要求や甘え、「自分が上だ」と思っている可能性、無意識の行動などが考えられるでしょう。
可愛いからと、つい許してしまうことも多いかもしれませんが、しつけや行動の修正が必要になるケースもあります。放置すると問題行動の原因にもなりえますので、早めに対処するようにしましょう。