犬に人間用のカニカマをおすすめできない理由
人間用のカニカマは手軽でおいしい反面、犬の体に合わせて作られていません。少量で直ちに深刻な症状が出る例は多くないものの、習慣的に与えると体調不良や持病の悪化につながる可能性があります。
ここでは「人間用」を避けたい主な理由を整理します。
塩分が多く腎臓や心臓に負担がかかる
人間用のカニカマは味付けのために塩分が含まれており、犬にとっては塩分過多になりやすい点が問題です。塩分を摂りすぎると喉が渇いて水を多く飲む、尿量が増えるといった変化が起きることがあります。
特に、腎臓病や心臓病で食事管理をしている犬は影響を受けやすいため注意が必要です。
日常的なおやつとして与えるのは避け、もし口にしてしまった場合も、その後の飲水量や排尿、元気・食欲に変化がないか確認しましょう。
味付けや添加物で胃腸トラブルが起きやすい
カニカマは魚のすり身を固めて作る加工食品で、製品によっては甘味料や調味料、増粘多糖類、pH調整剤などが使われています。
これらは犬に必須の成分ではなく、体質によっては消化の負担になる場合があります。
食後に下痢や嘔吐、便がゆるくなるなどの変化が見られたら与えるのを中止し、水分が取れない、嘔吐が続く、ぐったりするなどの様子があれば早めに動物病院へ相談してください。
魚や卵や小麦などアレルギーの原因に
人間用のカニカマには、魚のすり身以外に卵白、小麦、大豆由来の成分などが使われることがあります。犬によってはこれらがアレルゲンとなり、皮膚のかゆみや赤み、外耳炎の悪化、下痢などにつながることがあります。
とくに、食物アレルギーの既往がある犬や、初めて口にする原材料が多い犬には向きません。「カニ味」だから甲殻類だけの問題と考えず、原材料が複数混ざる食品である点を踏まえて避けたほうが安心です。
丸のみで喉に詰まる危険がある
カニカマは弾力があり、つるっと飲み込みやすい食感です。早食いの犬はよく噛まずに飲み込み、喉に詰まらせたり、吐き戻しの原因になったりすることがあります。
また、個包装タイプは包装を誤飲する事故も起こりやすいので、犬の届く場所に置かないことが大切です。誤って食べてしまった場合は、呼吸が苦しそう、咳き込む、吐こうとしても吐けないといった様子がないか確認しましょう。
味に慣れて主食を食べなくなることがある
カニカマは「おやつ」として与えると量が増えやすく、結果的に総摂取カロリーが増えてしまうことがあります。体重増加は関節への負担だけでなく、さまざまな不調のきっかけになり得ます。
また、塩分の強い味に慣れると、普段のフードを食べ渋るなど食習慣が乱れることもあります。日常的なご褒美には、犬の体に合わせて作られたおやつを少量にとどめるほうが安全です。
犬はカニカマではなく本物のカニを食べても大丈夫?
結論から言うと、条件を厳守すれば本物のカニを犬に与えることは可能です。ただし、与え方を誤ると健康リスクが生じるため、「人が食べる感覚」で与えるのは避ける必要があります。
与えてよいのは、十分に加熱したカニの身のみです。生のカニや加熱が不十分なカニには、病原体や寄生虫が付着しているおそれがあり、犬が摂取すると消化管トラブルや感染症につながる可能性があります。
また、生の魚介類や甲殻類にはビタミンB1を分解する酵素を含むものがあるため、必ず火を通してください。
殻、爪、脚、甲羅は非常に硬く、消化できません。割れた破片が口腔内や消化管を傷つけたり、腸閉塞の原因になったりするおそれがあるため、少量であっても与えてはいけません。
カニ味噌(内臓部分)も避けるべき部位です。脂肪分が多いだけでなく、内臓に重金属が蓄積しやすいことが知られており、犬にとって安全とは言えません。
味付けにも注意が必要です。
また、甲殻類に対するアレルギーを持つ犬もいます。初めて与える場合は、耳かき一杯程度の量から始め、食後に下痢や嘔吐、皮膚のかゆみ、元気消失などの変化が見られないかを必ず確認してください。
本物のカニは日常的なおやつや食事向きの食材ではありません。あくまで特別な機会に、条件を守ったうえで少量与えるものと考えることが大切です。
与えてもいい犬用カニカマはある?
カニ風味を楽しませたいなら、犬向けのおやつとして作られた「犬用カニカマ」を選ぶのが現実的です。
とはいえ、犬用でも原材料や塩分・添加物の設計は商品ごとに異なるため、原材料表示を確認したうえで少量をおやつとして与えるのが基本になります。
与えるときは、喉に詰まらないよう小さくちぎる・細かく切る、早食いの子は手から少しずつ、トレーニングのご褒美に使う場合は1回を小さくして回数で調整すると使いやすいです。
初めてのときはごく少量から始め、便の状態や皮膚のかゆみなど体調の変化がないかも確認しましょう。
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「スライス状でちぎりやすい」「小分けパックで使い切りやすい」といった扱いやすさが魅力です。
手でパキッと割れるタイプは、体の小さな犬の“ひと口サイズ”に調整しやすく、日々のご褒美やしつけのごほうびにも向きます。
使い方のコツは、ドッグフードの上にそのまま置くよりも、細かくしてトッピング風に散らすこと。香りが立ちやすく、量を増やさなくても満足感を出しやすくなります。
開封後は風味が落ちやすいので、袋の表示に従って保管し、早めに使い切るとおいしさを保ちやすいでしょう。
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やわらかめの仕上がりで、噛む力が弱くなってきたシニア犬にも取り入れやすいタイプです。薄めでちぎりやすいので、細かくして少量ずつ与えたい飼い主さんにも使い勝手が良いでしょう。
また、商品説明では保存料や合成着色料などを使わない設計がうたわれているため、成分が気になる方は候補に入れやすいはずです。
とはいえ嗜好性が高いおやつほど欲しがりやすいので、与える量は控えめにし、主食を食べなくなるようなら一度おやつの出番を減らして調整してください。
ペットプロ カニかまスライス やわらか仕上げ 150g
スライス形状で量を調整しやすく、日常のご褒美に取り入れやすい商品です。持ち歩き用のおやつとしても使いやすく、散歩やトレーニングの「ここぞ」のタイミングで与えると便利です。
やわらかいタイプでも丸のみや誤嚥は起こり得るため、必ず小さくして、目の届くところで与えるのが安心です。ご褒美として使う日は、ほかのおやつを控えるなどして、1日の間食が増えすぎないように調整しましょう。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00PNU1E0Cまとめ
犬に人間用のカニカマを与えることは、塩分や添加物、食感による誤嚥リスクなどの点からおすすめできません。
少量で直ちに深刻な症状が出ることは多くないものの、習慣的に与えることで体調不良や食事バランスの乱れにつながるおそれがあります。
一方、本物のカニは、十分に加熱した身を味付けなしでごく少量に限れば与えられる場合がありますが、殻や内臓、生食は避けるなど厳密な条件が必要です。
カニの風味を楽しませたい場合は、犬向けに作られたカニカマタイプのおやつを選び、原材料や与える量を確認したうえで活用するのが現実的です。
いずれの場合も、初めて与えるときは少量から始め、便や皮膚、元気の変化を観察しながら、愛犬の体に合った与え方を心がけましょう。