ばあちゃんが昔、毎日のように亀田の「ハッピーターン」を食べていた。ばあちゃんの友達の家に行っても、必ずハッピーターンが出てきた。私の記憶では、「おばあさん」がいる家のハッピーターン所持率、ほぼ100%。そんな話を友人にすると、「え!? うちのばあちゃんも……」とみな口々に言う。いったいなんだ、ハッピーターンの存在って?
自分の中では「ばあちゃんの魅惑菓子」だったハッピーターンだが、あの独特の粉を「合法的麻薬」などと呼ぶ人もいたりと、根強い人気があると聞く。亀田製菓に聞いてみた。
「『ハッピーターン』が発売された77年頃は、第1次オイルショックの影響で日本中が不景気だったため、文字どおり『幸せが戻ってくるように』と願いを込めてつけられました。当時は、ほとんどのせんべいが網で焼いたせんべいでしたが、『ハッピーターン』は鉄板で焼いた、ちょっとハイカラな洋風のイメージ。生地は柔らかくて、味もオリジナリティを出そうということで、甘しょっぱい味の粉をつけたんです」と経営統括部の五十嵐さんは言う。
当時は甘いせんべいはざらめをつけたものくらいで、「せんべい=堅焼きでしょっぱいもの」が主流だったようで、このサクサクするやわらかな食感と甘さはまさに革命的。加えて、キャンディー状にくるくるひねった包みも楽しかった。ばあちゃんたちがそんなハイカラさんに夢中になってしまったのも、当然だったのかもしれない。
ところで、異常にハマるあの「粉」。いったい何で作られてるのかというと、
「砂糖などの甘味と大豆やコーンなどの野菜のうまみを含んでます」。ハッピーターンの主役は「粉」ではないかと思うのだが、割合については、
「計量しているわけではないのではっきりわかりませんが……。粉の重量がそんなに多くはないはずです」。
そうですか? あの粉まみれっぷりが良いのになぁ……と思っていると、「今年の2月からは、生地に『パウダーポケット』という凹凸をつけて、粉落ちをしないようにしましたし、味付けの機械を改良することで、ムラのない味付けにしました」と五十嵐さん。…
