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江戸時代の駄洒落、地口行灯の味わい深さ

2005年10月8日 00時00分

(上)えびすだいこくう = 恵比寿大黒(下)外に展示されているもの しょうぎ一人がままならぬ = 障子一重が儘ならぬ

「地口(じぐち)」とは、いわば駄洒落です。ことわざだとか、有名な芝居のセリフだとか、みんなが知ってる言葉をちょっと変えてそれを楽しむという文化です。
その、地口にあった面白い絵をつけ、且つ行灯(あんどん)にして秋の祭りを彩る。そんな江戸時代発祥の風習が、最近少しずつ復活し注目を集めるようになってきました。

そもそもは、1751年ごろ稲荷神社の初午の祭礼に際して始まったものらしいのですが、今では足立区など東京の下町や、埼玉、千葉、茨城などで、秋祭りの頃駅前や街中を彩るようになっているそうです。

ま、そういった歴史を突き詰めて研究するのも面白いのですが、とにかく一目見たらその可愛さと間抜けさ加減に頬が緩むこと間違いナシです。
や、だって、ひらひらと絵を飛ばしてる人の絵が描かれて「絵とばし」(=「江戸橋」)、だとか座った小僧さんの目からビームのように足袋が出ていて「目から出た足袋」(=「身から出た錆」)って、もう「くっだらね〜(笑)」と言いながらも思わず笑ってしまいます。

・座って、すごくまじめに板にノコギリをあてている「板きりむすめ」(=「舌きり雀」)
・たぬきがアロハのようなシャツを着てて「たぬきのチンピラ様」(=「讃岐の金毘羅様」)
・竹にスルメイカが張り付いてて「竹にするめ」(=「竹に雀」)
・飛行機がヤカンをぶら下げて空を飛んで「ヤカン飛行」(=「夜間飛行」)

……どうも江戸時代に生まれたものではなく、新作も作られているみたいですよね。爆笑とまではいかないけれど、腰がへなへなするくらい脱力系の駄洒落ばっかり。また、描かれている絵がゆるくて楽しいのです。普段は絵馬やちょうちん、凧の絵を描いている職人さんが、一枚一枚手作業で作っているそうで。なんていうか粋なお話です。

このゆるさ加減が今の時代にまたしっくりくるのかな。今後、関東地方の秋祭りなどで見かける機会はさらに増えていきそうです。
2005年12月4日までは、足立区立郷土博物館で「地口行灯の世界」という展覧会をやっています。
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