ドラマ界の人材難!? 「婚約者」役を考える
婚約者。現実世界では消えつつある概念かもしれないが、春の新ドラマを控えたドラマ界ではいま、逆に群雄割拠の隆盛期を迎えているのかもしれません。
いよいよ春の新ドラマスタート目前。しかし、以前からどうしても気がかりでならないことがある。


女優さんたちは次々に若くてキレイな人が出てくるし、相手役もふさわしい俳優さんたちがいるのに、「婚約者」役といえば、いつまでたっても石黒賢と別所哲也な気がするのだ。
そもそもこれまで描かれてきた「婚約者像」は、育ちも頭も容姿もよく、でも、結局フラれる、ほどよいボンクラ感漂う男性がお約束のパターン。
でも、石黒賢はもう39歳、別所哲也は40歳じゃぜ? いいかげん世代交代してあげてもいいんじゃないだろうか。

そこで、友人・知人32名(複数回答可)に「婚約者役・勝手にキャスティング」アンケートをとってみた。
まず驚いたのは「世代交代してるよ!」という意見が意外とあったこと。
栄えある第1位は谷原章介で、ぶっちぎりの9票を獲得!
理由は「久しぶりにノーブルな雰囲気を醸し出す役者」「さわやかなイケメンなのに、いまいち女性の心をつかみきれないでふられる婚約者にぴったり」「毒のないハンサム、いい人そうなたたずまい、苦労しらずのお金持ち風(医院の息子とか、財閥の御曹司とか)。
恋敵の男性が身をひいて海外へいこうとしてて、彼女もあきらめようとしてるのを応援するとかいうお人好し設定も、文句無く演じきれる」「トシもボンクラ加減もほどよい」など。

2位は票差がついて、東幹久の4票。これは『やまとなでしこ』で演じた役のイメージが強いよう。
3位は2票ずつで、稲垣吾郎、中村俊介、柏原崇、長島一茂・松岡修三(ともに育ちの良いボンクラ)、沢村一樹(端正な二枚目でピッタリ)、ウエンツ瑛士、藤木直人(うちの母が注目してる俳優は、みんな影がうすくなって冴えなくなるが、いまの注目は藤木くんだから)など。
他に、同じく2票だが、従来の「婚約者像」とは異なる理由で挙がったのが、山本太郎(明るい役をやるととことん突き抜けるけど、シリアスなドラマなら、意外と陰険な婚約者役がはまりそう)、及川光博(派手さがあり、エリートぽくも見えるけど、内面女っぽい! マザコンっぽい役にピッタリ)、ユースケ・サンタマリア(器用だからいろいろやれそう)の3人。

他に、1票ながら、以下の名前も挙がった。

藤原竜也、辰巳琢郎、大沢健、イチロー、石田純一、田中直樹、八嶋智人、豊原功輔、筒井道隆、押尾学、伊藤淳史、湯浅卓、小泉孝太郎、吉田栄作、坂口憲二、パクヨンハ、渡部篤郎、大森南朋、V6井之原、瑛太、大倉孝二、ふかわりょう、中村七之助、高橋克典、加藤晴彦、伊藤英明、椎名桔平、ロンブー田村亮、森山未来、妻夫木聡、若い頃の尾美としのり。

これまでの石黒・別所ラインとは別に、新しい可能性を秘めた「婚約者」像は着々と作られつつあるようだ。
世代交代してなかったのは、私のほうだったよ。(田幸和歌子)