犬に吠えられやすい人に共通する特徴って?
こういう格好が、犬によく吠えられるんだそうです。
犬になぜか吠えられやすい人って、いる。
そういう人には「犬は犬が嫌いな人がわかるから、吠えるんだよ」などと言うことがけっこうあるが、これは本当なのだろうか。


ドッグテックジャパンのエリアマネージャーで家庭犬行動セラピストの山田夏子さんに聞いた。
「犬が怖くて緊張している人間は、チラチラ犬を見たり、おどおどしたり。その様子が犬に伝わり、警戒心の強い犬や自信のない犬などは余計緊張してしまい、緊張→警戒→吠えるという図式ができあがってしまうんですよ」

犬に吠えられる理由のほとんどは、犬のサインを無視して行動し、犬に警戒心や恐怖心を抱かせてしまっているからでは? とのお答え。
「特に、敷地内にいる犬は縄張り意識が強く、外から近づく人間に対して警戒心を抱きやすくなり、その分、吠える機会も多くなるんです」

では、一般に、犬に吠えられやすい人に共通する特徴はあるのだろうか。
「宅配や郵便の職員などは、犬が吠えても敷地に入らざるを得ないことから、吠えられる確率は高いですね。特に彼らは犬が吠えている間に立ち去ることがほとんどですので、犬達に『吠えればいなくなる相手』として学習され、ますます吠えられるようになってしまうのです」
なんと気の毒な宿命……。

また、制服やヘルメット姿、杖をついている、カートを引いているなど、犬が『何だか怪しい』と感じるような要素があると吠えられやすくなる傾向もあるのだそうだ。

ところで、動物が好きなのに吠えられる人というのもいて、「うちで犬(猫)飼ってるから、ニオイがするのかなー」などとよく言うが……。
「匂いだけで吠えるということは、ほとんどないと思います。実際には、そういう人が吠えられる原因は、自分は犬を飼っているから大丈夫、という過信にあるのでは? いくら自分が好意を持って近づいても、相手の犬は自分の犬ではありませんから、やはり警戒される場合もあるでしょう。そんなときに、積極的に相手に近づいたり接触したり、相手の犬の望まない行為をすれば、当然吠えられることになります」

ところで、自分は以前、雨合羽を着ていただけで、飼い犬に吠えられたことがあるけど、意外と視覚で判断してるもの?
「犬の視覚は、動くものをとらえるには優秀ですが、色や形を細かく見極める能力はそれほど高くありませんので、見た目で『人違い』を起こすことはよくありますよ。また、シルエットよりも、歩き方や足音、においなどによって総合的に判断していると思われますので、雨の日などは通常とは異なる見た目で、足音も違い、匂いも感じにくく、わからなかったのでは?」

最後に、犬に吠えられないためのポイントを教えてください!
「まず、敵意を見せないこと。
正面から近づいたり、まっすぐ目を見たり、頭上から手を伸ばしたりするのは犬にとって挑戦的な態度ととられるかもしれません。特に、相手の犬が緊張している場合は、強引に近づかず、身を低くして、顔をそむけ、手を低い位置に伸ばしてじっと待ってみて。犬のほうから近づいてきて匂いをかいでくれれば、それが挨拶になります」

急に動いたり大声をあげたりも、ご法度。
犬に吠えられやすい人はどうぞご参考に。
(田幸和歌子)