あの細い目と大きな口、足を前に投げ出して座っているスタイルは、世界の神様の中でも、群を抜いて不思議ユーモラス、ちょっぴり憎たらしくてものすごくかわいい。
しかもどんな願いでも叶えてくれる実力も兼ね備えているのである。
関西では、多くの宝くじ売り場のカウンターに、ビリケン像が置いてあるところが多いほど、生活に密着している神様ビリケンさん。
そのビリケンさん、姿形は子供だが、なんと、今年で100歳!
100周年記念のメモリアルイヤーの今年、ビリケンさんが色々面白いことになっているので、調べてみた。
今回、お話をお聞きしたのは、ビリケンを商標登録している、田村駒株式会社。
すると、色々びっくりなことが分かった!
そもそも、ビリケンさんについておさらいしてみよう。もともと、ビリケンさんは、1908年、アメリカの女性アーティストが夢に出てきた神様を形にしたもので、すぐに全世界的に大流行。
ヴィヴィアン・リーが出演するハリウッド映画『哀愁』にも、戦地に赴く恋人にヴィヴィアンが手渡すお守りとしてビリケンさんが出ているというのだから、ビリケン流行がいかにすごいものだったかわかる。
日本でも、その流行を受け、1911年、現在の大阪に本社を構える田村駒(株)の前身、神田屋田村商店が商標登録を行い、販売促進用品や商品キャラクターとして使用し始め、翌年12年、大阪新世界の遊園地「ルナパーク」にもビリケン像が設置。しかし、戦後の混乱の中、このルナパークのビリケンさんが行方不明に! そこで、田村駒(株)が持っていたビリケン像によって、現在、通天閣にいるビリケンさんが作られたそう。
おお~。今のビリケンさんは二代目だったとは!
そんなビリケンさんは、いよいよ今年、生誕100年。
今年3月30日には通天閣の展望台にて大々的に誕生日が祝われ、大きなバースデーケーキがお供えされた。
運営会社の副社長自ら、ビリケンさんの着ぐるみで登場。歴史を覗き穴やクイズで知ることができる「ビリケンロマン通り」も開設、各メディアも取り上げるほどかなり盛り上がった誕生日会になったとか。
大阪を中心として多くのビリケン商品が販売されているが、生誕100年の今年、等身大ぬいぐるみが発売され、大好評を得ている。
さらに、秋頃にはなんとビリケンさんをテーマにしたCD発売が予定だそう!
ビリケンさんに会いに、通天閣自体の入場者数も増えていて、去年は37年ぶりに100万人を突破。もちろん、ビリケン100周年の今年も順調に入場者数を増やしている。
最後に、ビリケンさんが100年もの間、愛され続けたことについて聞いてみると、田村駒(株)の担当者さんがとてもいい話をしてくれた。
「愛嬌のある姿・形でありながら、神様であるというアンバランスさが多くの方に愛されている要因のひとつではないでしょうか。先行きの見えない、また暗いニュースの多いこの時代だからこそ、この愛嬌たっぷりのビリケンさんに「神頼み」してくる多くの人がいるのではと思います」
100歳を迎えた世界一かわいい神様は、これらも私たちを見守ってくれるに違いない。
(平山ハイジ/studio woofoo)
・ビリケン公式サイト