インスタントコーヒーの内蓋は、はがしにくい。
きれいにはがそうとしても途中でビリッと破れたり、紙が白く残ったりする。


性格が几帳面な僕は、なんとかきれいに取ろうとするんだけど、容器の中に細かいくずが落ちるのはもっとイヤだから、汚いままで断念する。
どうしてこんなにもはがしにくいんだろうか? 日本インスタントコーヒー協会に話を聞いた。

「インスタントコーヒーは乾燥食品ですので、湿気が入らないよう、密閉性を高めるために、内蓋シールがしっかりとくっつけられているんです」
やっぱ、仕方ないことなのかぁ。じゃあ、どんなはがし方をすればいいんだろうか。半分だけ開けて折りたたむのは良くないって聞いたことあるけど……。
「確かに折りたたむなどして内蓋シールを残しておくと、蓋の口が平らにならず、密閉性が保たれなくなる可能性があります。そのため完全にはがせるのでしたら、きれいに取っていただくのが一番です。ただやはり、完全にはがすのは難しいかと思いますので、瓶の口に沿って内蓋を切り取るのをお勧めしています。スプーンの柄などを口の内側に這わせると、口のシール部分を残した状態で、きれいに切り取ることができますよ」

きれいにはがすか、きれいに残すか。こうすることで、外蓋と口の部分が密着し、容器に湿気が入り込まないよう保存できる。コーヒーの風味が落ちたり、固まるのを防ぐために、このオープニングセレモニーは大切だ。

ただ、スプーンの柄で切り取るって、これはこれで几帳面さが必要。
面倒な人や見た目を気にしない人は、穴を開けるような感じで、一部をスプーンが入る程度に丸く切り取るのもOK。このときも口の部分が平らになるよう、内側だけを切り取るよう気をつけたい。

ちなみに、サプリメントのネイチャーメイドも、内蓋をはがしづらい。販売元の大塚製薬によると、これには密閉性以外の理由もあるという。
「密閉性を高めるほかに、毒物などの異物が混入されないよう、イタズラ防止のために強くくっつけてあります。きれいにはがれないようでしたら、ネイチャーメイドの場合は少し紙がくっついたまま残っていても、ボコボコしていない程度になっていれば問題はありません」

キッチリはがすのが難しい、インスタントコーヒーなど容器の内蓋シール。
几帳面過ぎず、だからって大雑把過ぎない、適度な几帳面さで切り取ってください。
(イチカワ)
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