いよいよ大流行? インフルエンザウイルスは気温、湿度の下がるこれから活動を本格化させる。予防はやっぱりうがい。
というわけで買ってきた大きめの『イソジン』、付いていた専用カップで説明書のとおりに薄めてみてビックリ。「こんなに濃いのか」と、鏡に向ってつぶやいてしまったくらいに濃い目のイソジンができあがったのだ。でも、どうやらこれが正しい濃さ。これまでずーっと、「薄めすぎたイソジン」で、まちがったうがいをしていたよう。これはいけない。というわけで、販売元の明治製菓株式会社に正しいイソジンの使い方を尋ねてみた。


「イソジンは医薬品ですので、薬事法に定められた用法・用量を守って下さい。薄いと効果が得られないことがありますし、濃いと刺激が強すぎます。15倍から30倍に薄めて下さい」(明治製菓広報室)
そう、イソジンは立派な薬。だから正しく薄めないといけない。では、正しいうがいのしかたについて聞いてみよう。
「3回に分けてうがいをして下さい。
1回目は口の中の食べカスや有機物を取るために“クチュクチュうがい”をします。2回目と3回目は、のどの奥までイソジンが届くように、上を向いて“のどのうがい”を15秒ずつします」
ガラガラ……15秒ってとっても長い。こんなに長くやらないとダメなのか。
「イソジンの有効成分は『ポビドンヨード』ですが、殺菌・殺ウイルス効果を得るためには、十分な時間が必要なのです。すぐに出してしまうと効果が弱まってしまいます。息が続かない方は、途中で息つぎしてもいいです」
なるほど。
うがいの途中で息つぎとは、思いつかなかった。

さて、うがいのしかたがわかったところで、ひとつの疑問をぶつけてみた。明治製菓といえばお菓子の会社。今、ミルクチョコレートみたいな山手線の電車が話題になっているけれど、どうしてお菓子の会社が薬を売っているのだろうか。
「一般の方はあまりご存知ないのですが、明治製菓は製薬事業をかなりやっているのです。昭和21年にペニシリンの製造を始めたのが最初で、現在も医療用の薬を中心にやっています」

イソジンはもともと、1962年に医療用の薬として発売されたもの。
一般用に発売されたのは1983年のことで、今では家庭でもすっかりおなじみになった。イソジンは殺菌効果が強いので、うがい薬以外にも、例えば手術の際の消毒薬としても使われている。一般用にも、イソジンの有効成分であるポビドンヨードを使ったマスクやハンドウォッシュが販売されているという。
「一般のマスクでは、菌・ウイルスがトラップされてもそのまま残ってしまいますが、『イソジン ウイルス立入禁止マスク』は、ポビドンヨードをフィルタに固定化させているので、強い抗菌・抗ウイルス作用を示します。また、9月に発売されたばかりの『イソジン 泡ハンドウォッシュ』は、洗うときに手に色が付くので、洗い漏れが残りにくいという特徴があります」

うがい、マスク、手洗いと三拍子揃ったイソジン。正しく使ってインフルエンザを予防しましょう。

(R&S)