牛丼の値下げが大手2社ではじまった。一方、吉野家は価格据え置き。

値段を下げる会社と、下げない会社。どこを削ると値段が下げられるのか、値下げの理由を聞いてみた。

さっそく、多彩な牛丼が人気の「すき家」を経営するゼンショーの担当者さんに聞いてみると、「グループ3700店舗、すき家だけでも1350店舗もあるので、とにかくたくさん食材を仕入れられるんですよ。だから規模のスケールメリットによって、調達を工夫できるので今回の値下げになりました」ということだそう。
たしかに同じグループの「なか卯」でも牛丼は販売していますねぇ~。ちなみにスケールメリットとは、簡単に言えばたくさんつくればつくるほど、原料の大量購入などにより1個あたりの原料費が下がること。
やっぱり3700店舗はさすがかも。

では、値下げでは二番手になった「松屋」。松屋では、定食メニューも充実しているので、やっぱり食材調達の工夫かな……と思い聞いてみると、「松屋では、特に値下げしたからといって、史上最高のタレも含めて食材はまったく変えてないんですよ」とのお答えが。そのぶん「牛めしは調理が簡単なので、店の作業効率がよくなり生産性が向上する」から大丈夫ということらしいです。(注:松屋では牛丼=牛めしです)
どちらも不況で1日の食費予算を決めている人が多くなり、年末で物入りなシーズンとあって、安さに敏感な消費者のニーズにあわせたというのがホンネのよう。

一方、値下げしない吉野家では、どう思っているんだろう? と聞いたところ、開口一番「うちは値下げしません!」ときっぱり。
え~と、気を取り直して、その値下げしない理由を聞いてみたところ、「伝統の味を守っていくのが吉野家の方針だから、値下げの予定はないです」と担当者さん。牛肉騒動で牛丼の販売を中止したときも、独自の味を守っていくために吉野家では2年7カ月も輸入再開を待ったそう。頑固職人のように、味を守るその姿勢はあっぱれですな。

2009年の12月現在では、「すき家」の牛丼並が280円。「松屋」は、牛めし並が320円で味噌汁つき。吉野家は、並が380円。

値段? それとも味? う~ん、どれを選ぶか迷うなぁ~。
(カシハラ@姐御)