しかし反面、愛すべき存在でもある。アラレちゃん(『Dr.スランプ』)に木の棒で突っつかれているイメージがあるからか。キライじゃない。
実は、大阪に驚愕の家具屋さんがある。その名も「ウンコちゃんの家具屋さん」。
なんだ、これは。どういうつもりなんだ。ぶしつけ極まりないが、お店に聞いてみた。
「僕、実はウンコ星から来てるんです」
何を、言ってるんだ……。
聞くところによると、家具を売って得たお金で宇宙船を直してウンコ星に帰りたい。それまでは、家具屋として生活するという。
スゴい理由に困ってしまったが、他にキチンとした理由もあるようなのでソッチを聞きたい。
同店の店長は、家具屋を始める以前にはアウトレット商品を扱うお店を経営していた。そこでは、キズモノ商品をふざけて“ウンコちゃん”と呼んでいたのだ。たとえば「今日のウンコちゃんはいいモンなんか?」「今日のはクサいで~」みたいな。
「ウンコちゃんの家具屋さん」は、新品のB級アウトレット家具を専門に扱う販売店。
「家具屋はプライドが高い所が多いんですが、アウトレット品を扱うのでそれを前面に押し出そうと思ったんです。あと、絶対忘れないじゃないですか!」
たしかに忘れない。
ただ、この店名も「“大阪”という土壌があればこそ」と語る店長。
「ウンコやったら引くかもしれないけど、大阪は面白かったらチョイ許してくれるんです」
マジか。
ただ、さすがにオープン当初はドン引きだった周りのリアクション。
「続くという人はゼロでしたね。もって3カ月と言われました」
「『ウンコちゃんで食品棚買いたくない』って言われてました」
しかし、結果的に6年も続いているのは信用を勝ち取ったからこそ。今では、大阪で3番目に有名な家具屋さんだという。
「昔は、領収書をもらうのが大変でした。お店の人に『どういうことですか?』って、怒られたこともありますよ~」
今では、その知名度でこの悩みも解決。
ただ、気になるのは店名だけではない。お店を見てほしいのだが、壁画に思いっきりウンコが描かれている。トラックを見てほしいのだが、荷台にもウンコが描かれている。
このキャラクターは「スーパーフライ☆ウンコマン」と言うそうで、よく見ると空を飛びながらおもらししている。
このお店の壁画を担当したのは、2008年の大阪オリンピック招致キャンペーンでキャラクターデザインを手がけたアーティスト、リキューさん。100万円かけて、全店舗に思いっきりフリーハンドで描いてくれたという。
ちなみに、こちらの質問にお答えいただいた店長さんのお名前は、“雲 国際”さん。「雲のように国際的であれ」という思いを込めてネーミングされている。
彼がマスコミ取材を受ける際は、ウンコのかぶりもの(ヘルメット)と全身タイツを着用するのが常だが、実はこれは宇宙服。ヘルメットは10万円かけた代物。
このお店が気になる方は、同店のウェブサイトに行ってみてほしい。何故か、ページのタイトルが「無題ドキュメント」になっているから……。
また、ネット通販を実施したい同店なのだが、それもままならないという。
どれも、ヤフーの審査が通らないのが原因なのだ。お店の名前が原因なのだろうか。
ただ、雲さんに折れるつもりはなさそう。事の経緯を見守っていきたい。
(寺西ジャジューカ)