今シーズンも何回か雪が降りましたが、それでも外出はしなければいけないわけで。ただ、地面が凍っているので何度か転倒を……。
そうなると、スリ傷や痣が数か所にできますよね。それどころか、腰を強打して大ケガにつながることもあるかもしれない。
そして転倒の危険性は、何も屋外に限った話ではなくて。特に高齢者。家の中のちょっとした段差につまずき、それが重大な事故に至ったら大変だ。

それを未然に防ぐため、このような商品が開発されました。医療機器の製造・販売などを行う「テルモ」が2月8日より発売しているのは、転倒予防くつ下『アップウォーク』
「現在は、高齢社会が進んでおります。当社でも高齢者の方々がイキイキと生活できるような製品の開発を進めている中、高齢者に多い転倒に着目しました」(同社・担当者)
実は高齢者が寝たきりとなってしまう原因の3番目に、なんと「転倒骨折」が挙げられるという。そういった状況を受け、今回の『アップウォーク』は開発された。

しかし、どうやって転倒を予防するのだろう……?
実はこの靴下、足の裏は伸びるように、反対に甲の部分は縮むように編みこまれている。という事は、履くと自然につま先が上がるようになるわけだ。
この『アップウォーク』を履くと、一般的な靴下と比べつま先の角度が平均約14度上がるようになるという。これが、“転倒予防くつ下”の原理です。

実際に私も取り寄せて試してみたのですが、履き心地は非常に不思議な感覚。足を入れると、無意識に指先が反る形になっているのがわかるんです。
歩くと、もっと違いがわかる。何か目の前に物や段差があっても、それをつま先が踏みつけていくような歩き方になるし、ズズーっと足を引きずる“すり足”のようにはならない。踵から足の裏で地面を踏みしめるような歩き方に、靴下が導いてくれました。

そんなこの『アップウォーク』には、「とても歩きやすい」「つま先がアップし、歩きやすく感じている」といった反響が寄せられているという。
「つまずきやすい高齢者の転倒を少しでも減らし、寝たきりゼロを目指していきたいと考えております」(担当者)
もちろん若者からの需要もあるだろう。だが、やはり高齢者を想定してこの靴下は開発されたようだ。

現在は医療機関の売店や調剤薬局、同社によるネット通販にて、この靴下を購入することができるという。価格は、1,980円(税込み)。


我々にとって思いもよらないものが、高齢者にとっての“段差”となっている可能性がある。カーペットを敷き詰めると、その境目につまずくことだってあるかもしれない。
それを未然に防ぎ、快適な高齢社会をつくる上での有効なツールとなる靴下が開発されました。
(寺西ジャジューカ)
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