テンションが上がると、勝手に体が動き出す。そんな経験って、ありますか? 家でCDをかけていたら、もしくはクラブで音楽がガンガン鳴っていたら……。いつの間にか、踊っている自分がいたりして。
しかしだ。テンションが上がったからといって、いきなり道端で踊り出すわけにはいかないだろう。……と思いきや、今こんなムーヴメントが世界中で巻き起こっているのです。その名も「HARLEM SHEKE(ハーレムシェイク)」。

御存知の方もいると思うのですが、知らない人の為に、ここで一つ「HARLEM SHAKE」の定義について。
「ブルックリンの新鋭プロデューサーBaauer(バウアー)によるダンスミュージック“Harlem Shake” をBGM にして、序盤の15秒ほどは1人がゆっくりと踊っているものの、その後の『Do The Harlem Shake!』の掛け声とともに大勢の人達が狂ったように踊りだす、なんともアホらしく、思わずニヤっとしてしまうもの。水中や消防車の中など、『え! こんな所でも踊るの!?』という意外性もポイント」
上記は、4月2日に突如発足した団体「HARLEM SHAKE JAPAN」による説明です。

そして、これが大ブームになっている。Youtube等にアップされ、中には数百万回以上の再生数を誇る動画もあるらしいのです。ニュース番組で取り上げられたり、はしゃぎ過ぎて解雇者や逮捕者まで現れるなど、海外では異常な盛り上がりを見せている!
一方、日本国内ではそうでもない。そこで「日本でも実験的にHARLEM SHAKEをイベント化しよう!」と起ち上がったのが、前述の「HARLEM SHAKE JAPAN」でした。

もちろん今回の発足を機に、イベントも開催済み。4月某日、都内の銭湯と神社にて“日本流ハーレムシェイク”の撮影を、同団体は決行! ちょっと興味深いので、私も同行してきましたよ。

では、まずは“銭湯編”の撮影からスタート。この第一部には、同団体のホームページで募った希望者約30人が参加しております。
じゃあ、実際にご覧いただきましょうか。紆余曲折を経て出来上がった動画は、コチラです。


……どうですか、はっちゃけてるでしょ? まずは、一人の男性が湯船から出て来て、個性的極まりないダンスを。しかし、周りの人は構わず髪や体を洗い続ける。
実は撮影時、このソロダンスを踊る人選はアドリブで決められているのです。「あなた、ちょっといいですか?」と、はるばる名古屋から参加の男性を撮影陣は大抜擢! いや、確かにキャラが面白いわ……。
そして約20秒後には、全員が思い思いの踊り方で弾けまくります。もう、本当に完全フリー。変なコスチュームをまとったり、妙なペインティングをしたり、異様な空間でした。
「とんだお調子者が大勢いて、楽しかったです」(HARLEM SHAKE JAPAN・田中さん)

続いては場所を移動し、“神社編”の撮影に取り掛かりましょうか。もちろん撮影許可は取っているのだけど、一般の通行人に事情が知れ渡っているわけでもなく。さて、どんな空気になるのでしょうか……。
まずは、普通にお参りする母子の撮影です。いやぁ、微笑ましい光景だな。……と思いきや、ここで鳥居の前でソロダンスをカマす一人の男性が出現。荘厳な空間に響き渡る、HARLEM SHAKEのBGMがシュール。
そして、全員(約40人)参加のダンス撮影もスタート! いや、ちょっとすごい迫力だ。街行く人も「一体、これは何だ?」といった様子で立ち止まったり眺めたり、リアクションは意外にも上々で。みんなが危惧していたのですが、寒い状況にはなりませんでした。良かった……。
結果、こんな動画が出来上がりましたよ。どうぞ!

これらの動画は4月18日より公開されているのですが、反響も続々と。特に海外からのリアクションが大きく、「今まで観た日本のHARLEM SHAKEの中で一番面白い!」といった声が寄せられているらしく。
元々「日本のダンスシーンを日本から海外へ発信」をコンセプトに実施されたのが、今回のイベント。ということは、ある意味目的は達成されているわけだ。日本流のHARLEM SHAKEだからこそ、BGMには和のアレンジ(三味線など)が施されています。

「あと、やはりHARLEM SHAKEの良い意味でのバカバカしさを広めたいという想いもあります。動画自体の魅力もありますが、その過程をイベント化してしまおうというのも今回のポイントでした」(田中さん)
なるほど。でもこんな動画を観せられると、参加したくなる人も多いと思うのです。
「近々、もう一度撮影イベントを行う予定ですので、参加希望の方はサイトの方で登録をお願いします」(担当者より)

あと、もう一つ。同団体のホームページでは、日本流HARLEM SHAKEのBGMが公開されている。
「どうぞ皆さん、ご自由にお使いください(笑)」(田中さん)

極東の地・日本でも、HARKEM SHAKEの波は巻き起こるか!?
(寺西ジャジューカ)