小学校の授業で遊んだ記憶がある人も多いであろう「百人一首」。その名の通り、100人の和歌が1首ずつ収められた歌集だ。しかし、「百人一首」という分かりやすい名前とは明らかに矛盾する商品が登場してしまったと、Twitterで話題になっている。

もはや百人一首じゃない? 厳選しすぎた百人一首が話題に


8月21日、「百人一首を厳選するな」というコメント付きでTwitterに投稿されたのは、「百人一首で遊ぼう」という商品の写真。100円ショップ・セリアで販売されている商品のようで、その箱には「厳選50首」の文字が。



「定家が草葉の陰で泣いてるでしょうね」とのコメントもあるように、現在よく知られている「小倉百人一首」は、藤原定家が『古今集』から『続後撰集』までの和歌集の中から厳選した100首を集めた歌集。それをさらに厳選するという暴挙に、「百人一首とはいったい…」「50人が首になったらリストラってレベルじゃねえぞ」とTwitterユーザーたちも驚きを隠しきれない様子。

さらには「はじめての百人一首」という、30首にまで厳選された商品の存在も確認され、厳選しすぎで、もはや百人一首とは何なのかがわからなくなっているユーザーが続出中だ。

これはもはや新たな歌集と捉えるしかないのか


何とかこの矛盾した状況から抜け出そうと「競技かるたは50枚しか使わないから…(震え声)」という投稿をするユーザーも登場。

確かに競技かるたとして遊ぶ場合、使用する取り札は50枚。しかし、実は読み札は100枚必要で、「読まれるけど場にない」という50枚の空札が存在することで競技かるたの駆け引きは面白みを増しているのだ。まさかこの「百人一首で遊ぼう」に読み札だけが100枚入っているとも考えにくく、やはり何とも微妙な使い勝手の商品となっているようだ。

実際にこの商品を持っているユーザーからの「厳選だけならまだしも、現代仮名遣いに魔改造されてたりします」との証言も飛び出し、混乱は深まるばかり。

画像出典:aotaro / (HMM) Cards for Ogura Hyakunin Isshu, 小倉百人一首 (from Flickr, CC BY 2.0)