駅員に保護された酔っ払いの乗客、その後どうなる? 鉄道会社に聞いた

金曜日の夜、終電まぢかの電車を利用する際に、駅構内や駅のホームでよく見かける光景。その一つが、泥酔レベルの酔っ払いが騒いでいたり、寝そべったりしているところだ。
時折、駅員さんが数人がかりで保護しているシーンもよく見かける。
そんな駅員さんに保護された酔っ払いは、その後、どのような行く末をたどるのだろうか? また、駅員さんたちはどのような対応をしているのだろうか。そんな素朴な疑問に、JR東日本と某私鉄の担当者が答えてくれた。

駅で酔っぱらって動けなくなった人への対処法


JR東日本の担当者によれば、駅で酔っぱらって座り込んだり、寝そべったりしている人がいると、駅員さんたちは次のような対応をしているという。

「基本的に、お客さんご自身でお帰りいただいております。場合によっては、駅事務室で休んでいただくこともありますし、体調によっては救急車を呼ぶこともあります。泊まっていただくということはございません」

酔っぱらっても、JRでは、駅の事務室で宿泊できるというわけではないようだ。


駅で周囲に迷惑をかけている人への対処法


私鉄ではどうなっているのだろうか。周囲に迷惑をかけている酔っ払い客や、泥酔レベルの人が現れたときにはどうしているのか、某私鉄の担当者はこう答える。

「お酒を飲まれている方も、お客様ということは変わりありませんので、気分を害さないように、また、周囲のお客様が不愉快な思いをされないように対応しています。泥酔された方についても同様ですが、状況に応じて、ケースバイケースです。汚物を吐かれた場合は、周囲のお客様に不愉快な思いをさせてしまいますので、早急に処理しております」

某私鉄でも、駅事務室で休んでもらうことはあるようだが、宿泊はなしだそうだ。ポイントは、酒を飲んで暴れても、お客様はお客様というスタンスを崩さないところにある。

駅で酔っ払いに絡まれたらどうする?


駅員に保護された酔っ払いの乗客、その後どうなる? 鉄道会社に聞いた

では、もし駅構内や電車内で酔っぱらっている人に絡まれたらどうすればいいのだろうか。
JR東日本からは次のような回答があった。

「道で絡まれても対処法は同じかと思いますが、駅員や警備員がホームや駅構内におりますので、言っていただければと思います」

JR東日本では、駅員さんだけでなく警備員の人もホームなどにいる駅があるという。もし絡まれて困ったら、遠慮なく近くにいる駅員さんか警備員の人に声をかけよう。
某私鉄についても、酔っぱらいに絡まれたら、近くの駅員さんに声をかければ対応してくれるという。そして、絡んでいる酔っ払いもお客様ということで、周りにも配慮しながら対応をするのだそうだ。

駅は公共の場だが、駅を利用する客の立場でもある。
くれぐれも、駅を利用している立場であることは忘れてはならないといえる。
また、ついつい酔っぱらうと駅構内の広いスペースや駅員さんに甘えてしまいがちである。しかし、周囲の客のことも考えて、大人の行動をしたい。
(石原亜香利)