中国でよく耳にするフレーズの1つとして、「中国は日本よりも50年遅れている」というものがある。たとえば、中国人の民度が日本人と同等の水準まで向上するには「50年はかかる」というフレーズがある。


 この「50年は遅れている」という表現は文字どおりの意味というよりも慣習的に用いられている誇張混じりの表現と言えるが、中国人の民度が日本人と同等の水準まで向上するには「50年はかかる」という言葉には、「中国人の民度は日本人に比べて圧倒的に遅れをとっている」という意味が込められていると言えよう。

 また、中国では自動車産業において、日本車のクオリティと中国車には大きな差があるとする見方は圧倒的に多いが、中国メディアの今日頭条はこのほど、中国の自動車産業は日本の自動車産業より「50年は遅れている」と主張し、この圧倒的な差は何が原因なのかを考察し、議論する記事を掲載した。

 記事には、多くの中国人ネットユーザーが日中の自動車産業に差をもたらしている要因について意見を寄せ、議論を展開しているが、中国の自動車産業が日本の自動車産業より「50年は遅れている」とする要因は何があるのだろうか。

 ネットユーザーのコメントを見てみると、主にエンジンやトランスミッションなど「自動車の基幹部品」、「部品メーカーの技術力」、そして、「生産管理などマネジメント力」の3点に要約されるとの意見が見られた。

 たとえば、中国人消費者が重要視する「燃費性能」や「馬力」はいずれもエンジンが鍵を握るとしつつ、「日本の自動車メーカーは技術的な蓄積が膨大で、エンジニアの能力も高く、中国の自動車産業のスタートが遅かったという差のほかにも、何事も徹底して取り組むという日本人の性格も関係しているため、日中の差は容易には埋まらない」という見方があった。

 さらに、部品メーカーの技術力という点では、「高い競争力を持つサプライヤーがいてこそ、自動車メーカーは優れた車を作れる」とし、日本には世界に名だたる部品メーカーが数多く存在すると指摘。
部品メーカーの影響力は世界規模であるとし、この点で中国の自動車メーカーは日本に大きく水を開けられていると論じた。また、トヨタ生産方式で名高いように「日本メーカーは生産管理能力においても、中国を圧倒している」とし、こうした要素の積み重ねによって中国の自動車産業は日本の自動車産業より「50年は遅れている」とする声が多かった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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