これまで、中国人の姓名は、ローマ字で表記する場合でも原文通りに「姓を先、名を後」とすることが多かった。例えば、毛沢東の場合、英文などでも「Mao Zedong」と紹介されてきた。しかし最近は、スポーツの国際試合や学術における国際会議などで欧米風に名を先に書くこともあり、中国人だけでなく、外国人も混乱することがあった。
李副主任によると、改めて「ローマ字でも姓を先、名を後」に書く規則を徹底する。それ以外でも、中国語文章における算用数字や記号の使い方について、改めて規則をまとめて発表する。
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◆解説◆
中国・国家語言文字工作委員会は、漢字の書体(略字体)の制定を含め、中国語表記を管理する組織。前身は中華人民共和国成立とほぼ同時の1949年10月に設立された、中国文字改革協会。当初は識字率の迅速な向上を目的にしたが、その後は「社会全体における表記法の統一」にも力を入れるようになった。中国語のローマ字表記についてもさまざまな規則を定めている。
ローマ字表記(ピンイン)では、実際の発音との対応規則だけでなく、分かち書きの規則も細かく定められている。ピンインは当初、漢字表記の放棄を念頭に作られたが、現在は発音記号の1種として用いられている。
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