2015年の流行語大賞にノミネートされた言葉に「刀剣女子」がある。あるゲームの流行がきっかけとなり、日本刀に関心を示す女子が急増したことが、この言葉が生まれたきっかけだ。
刀身そのものよりも鞘や鍔、柄のこしらえといった部分に美術的な魅力を感じる刀剣女子もいるようだ。

 反対に多くの男性は刀身そのものに魅力を感じるとの見方もあるが、その日本刀の刀身に関連して中国メディアの一点資訊は22日、なぜ中国の刀は日本刀に及ばないのかという問いを提起し、その鍵となる答えの1つを刀身の材料に見出している。

 記事は「西洋も多くの刃物や剣を作り、アラブ諸国や中国にも剣はあるが、日本刀は世界で最も強靭な剣だと認められている」と説明。さらに「日本刀の強度はどのようにして生まれるのか?」と問題を提起、その秘密について「日本刀の材料は玉鋼と呼ばれる世界で最高純度の鋼であり、この鋼の製法は西洋と全く異なっている」と指摘した。

 続いて玉鋼の製法を簡単に紹介したが、砂鉄を玉鋼にする工程で最重要なのは熟練した刀鍛冶の個人的な感覚や伝統に基づく経験であり、なおかつ玉鋼を一層一層重ねて刀身を形成してゆくという工程を刀鍛冶でない人が掌握するのは非常に難しいため、現代科学を駆使しても玉鋼の製法をデータ化、フロー化することは今のところできていないと説明。玉鋼の製法には「一種の神秘感がある」とし、日本刀の材料が中国の刀を含む世界の刀とは全く異質のものであることを絶賛した。


 記事が説明しているとおり、剣は世界各地で作られてきた。どの時代のどの国においても、剣が武器であった以上は「折れないこと」や「切れ味」がもっとも重要だったに違いない。そして、は「折れないこと」や「切れ味」という点で日本刀の実力は世界レベルを超えているというのが記事の要点だ。日本の刀鍛冶たちがなぜこれほどまでの「科学力」を有していたのかについては様々な推論がなされているが、日本刀を神聖なものとみなした日本人の信仰心も、日本刀の強靭さに大きく貢献したと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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