8月8日公開の映画『この国の空』より、主演の二階堂ふみ、長谷川博己が演じる官能シーンの場面写真が公開となった。さらに、映画監督の根岸吉太郎、直木賞作家の中島京子、写真家・荒木経惟ら著名人からの絶賛の声が届いた。


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 『この国の空』は、芥川賞作家・高井有一による同名小説を原作に、戦争の時代を生きた一人の少女・里子と、隣家に住む既婚男性・市毛の恋模様を繊細に、そしてリアルかつ大胆に描く。脚本家・荒井晴彦の18年ぶり監督作だ。

 今回、解禁となった場面写真では二階堂演じる里子の、恋愛も男も知らないまま明日死ぬかもしれないという不安感と、その本能的な部分から結果、長谷川演じる市毛に惹かれていく心情を伺い知ることができる。

 写真家の荒木経惟は「すごく官能的な映画。今年の主演女優賞は二階堂ふみだな」、根岸吉太郎監督は「二階堂ふみは空襲警報も蝉の合唱もすべてを一瞬に消し、静かで濃密な空間を作り出す。凄い女優だ」と主演の演技を絶賛。


 歌人の俵万智は「戦争という特殊が、男と女の普遍を際立たせる。里子の言葉が、標本にしたいほど美しい」、小説家・中島京子は「戦時下であっても少女は否応なく大人になる。それを知っている母と、一人娘の河原のシーンがとてもいい」と作品の持つテーマについて称賛コメントを寄せている。

 昭和20年、終戦間近の東京。杉並区の住宅地に母親と共に暮らす19歳の里子は、度重なる空襲に怯え、困窮する生活の中でも健気に生活していた。日に日に戦況が悪化していくなか里子は「男性と結ばれることなく、戦争で死んでいくのだろうか」という不安を抱えながら、市毛の身の回りの世話をすることに。
それは次第に喜びとなり、そしていつしか里子の中の“女”が目覚めていく…。