11月24日、KAT-TUNの田口淳之介が『ベストアーティスト 2015』(日本テレビ系)でグループからの脱退を発表してから約1週間が過ぎた。衝撃的発表から時が経った今も、脱退理由については「一身上の都合」ということ以上なにも説明されていない状態だ。
この件については、同グループの中丸雄一がファックスで「芸能活動に対する考えに大きな隔たりがあり」とコメントしており、ファンの間ではかねてから田口との交際を取り沙汰されてきた女優・小嶺麗奈との結婚が問題の火種だったのではとの憶測が広がっている。
そんな話を聞いてふと頭をよぎるのは、「結婚」に対してジャニーズ事務所が所属タレントに厳しい制約を課しているのではとの噂だ。本年9月、TOKIOの国分太一が結婚を発表するまでメンバーのなかで2人以上既婚者のいるグループは存在しなかったため(TOKIOは08年に山口達也が元モデルの女性と結婚している)、「ジャニーズで結婚できるのはグループで一人だけ」という都市伝説までささやかれていたほど。
しかし、この国分の結婚の際には、ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏が各スポーツ新聞などに、
「遠慮なく適齢期になったら結婚すべきです。将来(未来を担う)子供も必要だしね。人として当然のことです」
といったコメントを寄せて、暗に「ジャニーズ事務所に、所属タレントの結婚を阻む鉄の掟や、事務所の圧力は存在しない」とアピールしていた。
そう。ジャニーズ事務所の「鉄の掟」は存在している。ただ、それは直接的な圧力などではなく、もっと陰険なかたちをもって加えられるものだった。今年9月14日の『グッディ』(フジテレビ系)で、「週刊女性」(主婦と生活社)記者の荒木田範文氏はこんな驚きの裏話を語っている。
「僕が聞いたところによると、ジャニーズ事務所としては(所属タレントの)結婚を一度も反対をしたことはない。
ジャニーズ事務所の"暗黙の圧力"や"結婚の掟"は実質的に存在している、と裏付けるような内容。それどころか、数字をちらつかせて脅すような生々しいやり口まで暴露されたのだ。
ドラマやMCなどグループ外の単独の仕事を確立しているメンバーならまだしも、グループの活動に依存しているメンバーにとってファンの減少は死活問題。
いや、そもそも直接的な反対がないというのも、よっぽど人気があったり、事務所への貢献度の高いタレントに限られた話だろう。
実際、田口と同じKAT-TUNの赤西仁は12年に黒木メイサと結婚。その結婚に関するペナルティとして、全国ツアーの中止と主演に内定していたドラマの降板といった罰が与えられたと報道されたのも記憶に新しい。結果、赤西はその後14年2月にジャニーズ事務所から退所している。
当時人気絶頂だった木村拓哉ですら、2000年に工藤静香とデキ婚した際、妊娠の報告を受けたメリー喜多川副社長は、当初結婚に反対したばかりか中絶の説得まで試みたともいわれている。このときは、キムタク側が事務所移籍までちらつかせたこと、また工藤がバーニング系列の事務所に所属しているという後ろ盾があったことから、渋々認めるにいたったと言われている。人気絶頂時のキムタクですらこうなのだから、田口レベルが結婚を考えたらどういう目に遭うかは想像にかたくない。
さらに、「結婚相手」についても、メリー喜多川副社長のお眼鏡にかなうかどうかが大きな影響を与えるとも言われている。これまでも、菅野美穂・稲垣吾郎(SMAP)、上戸彩・森田剛(V6)、中澤裕子・坂本昌行(V6)といった数々のカップルが、長年交際を続け結婚間近と言われながらも破局していった。メリー喜多川副社長が相手にダメ出しし、その意向に逆らえず結婚がかなわなかったというケースもあるという。
現在、井上真央・松本潤(嵐)、宮崎あおい・岡田准一(V6)が長らく交際を報じられ、結婚説もたびたび囁かれている。これらのカップルの今後は果たしてどうなるのだろうか。もちろん結婚自体はしなければならないというものではないが、本来個人の意思に委ねられるべき結婚がここまで事務所の意向にコントロールされている状況は、やはり異常に思えるのだが......。
(林グンマ)