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女盗賊「蝮のお政」がお金を隠した場所とは?

2017年3月13日 18時00分 (2017年3月14日 13時08分 更新)
イラスト/フォトライブラリー『江戸の性事情』(ベスト新書)が好評を博す、永井義男氏による寄稿。

 ずいぶん前に新聞で、「麻薬を体内に隠して成田空港から持ち込もうとした女が逮捕された」という記事を読んだ。
 さて、「体内」とはどこのことだろうか。同一の事件を週刊誌は、「麻薬をコンドームに詰め、膣内に押し込んでいた」と説明していた。これで、すっきりと理解できた。
 女の局部は隠し場所でもある。ともあれ、新聞記事の「体内」は苦心の表現というべきか。

 江戸時代、小伝馬町の牢屋敷では、収監される人間はツルと称する金を楼内に持ち込んだ。牢名主と呼ばれる古株にツルを渡さないと、新入りはひどい目にあわされたからである。この悪習慣は明治になっても続いていたようだ。
 『幕末明治女百話』に、つぎのような話がある。

 

 窃盗団の親分の女房のお政は、俗に「蝮(まむし)のお政」とも呼ばれていた。明治十五年、蝮のお政は重禁固二年の判決を受けた。牢に収監されるに先立ち、相棒の男がそっと金を手渡した。
「お政さん、牢内ではツルがいる。ここに十五円あるから、小さく丸めて持っていきなせえ」
「でも、どうやって持っていくんだえ。身体検査を受けたら、すぐにばれちまうよ」
「姐御(あねご)もお察しが悪いや。いいとこへ隠したら、いいじゃねえか」

 もちろん、「いいとこ」がどこかを説明する必要はあるまい。いっぽう、『事々録』には、つぎのような話がある。

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