■葛飾北斎は包装紙デザインもしていた

お買いものをして商品を包んでもらう包装紙や袋。質のいい包装紙は、包まれているモノの印象までよくなりますし、デザインのすてきな手提げ袋なんかは持っているだけで何だかいい気分になって、ついつい普段使いをしたくなっちゃいます。


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江戸時代の浮世絵作者で有名な絵師の一人「葛飾北斎」。世界的にも有名な北斎さんは、なんと包装紙のデザインも手がけていたって知ってましたか?「江戸八景」と名付けられたこれらの絵はお菓子の包装などに使われていたようです。

■江戸のイラストレーターでデザイナー

今でいうと、挿絵などを描くイラストレーター…といったところでしょうか?絵を描くことの大好きだった北斎さんは浮世絵を作るだけでなく、イラストの手本帳を作成するなど、幅広い絵の活動をしていたようです。

あんまり絵が好きすぎて部屋の掃除もそっちのけで描いていたので部屋が汚れすぎるとかたづけないで他の家に引っ越す…といった生活を繰り返していたのだとか…。

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■お菓子袋に北斎の絵

そんな江戸のイラストレーター北斎さんが描いた包装用の絵、どうでしょうか?江戸八景の作品は、揃物とよばれるシリーズものとして描かれていたそうです。よく見かける北斎さんの富士山や大波を描いた風景画なんかとは違って、周りに枠が描かれていたり、文様が敷かれていたり…となんだかデザイナーっぽいお仕事ぶりです。


葛飾北斎は包装紙までもデザインしていた、お江戸のハイパーマルチクリエーター


描いた当時は多分もっと色がはっかりしていたでしょうから、お店で買ったお菓子を入れて持ち運ぶと結構目立ったのでいでしょうか?どの絵にも「北斎」の名前が結構大きな扱いで描かれているのも面白いですね。

お菓子袋の大きさはタテ30センチ×ヨコ20センチ位の大きさが多かったようです。だいたいA4サイズのコピー用紙位の大きさで、持ち運びには丁度いいですね。

今なら北斎さんのイラストが描いてあるお菓子袋なんてプレミア必至かも。銀座あたりでこれを持って歩いていてもおかしくない気がしませんか?日本を訪れる外国からのお客さんも多くなっていることですし、日本を感じられるオシャレな包装や袋も増えるといいですね。
(画像出典:北斎展 図録より)

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