FTISLAND 未来への期待を煽る日本デビュー5周年ライブ、ホンギからのドッキリも/ライブレポート
(C)FNC MUSIC JAPAN INC

■FTISLAND 5th Anniversary Arena Tour 2015 "5.....GO"
2015.07.20(MON) at 横浜アリーナ
(※画像12点)

FTISLAND 5周年記念ツアーファイナル 「FTISLANDを好きになってくれてありがとう!」(ホンギ)

【FTISLAND 5th Anniversary Arena Tour 2015 "5.....GO"】のツアーファイナルが、7月20日(月・祝)、横浜アリーナにて開催された。

ステージからピンクのライトが照らされると、ミンファンのパワフルなドラムを皮切りに「PRAY」がスタート。
太陽、あるいは燃えさかる炎のように見えるオレンジのLEDライトを背に、ホンギは大きく両足を開いて踏ん張り、力のこもった歌声を広い会場に響き渡らせていく。

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ジョンフンの熱く激しいギターソロが印象的な「Tornado」、タイトルコール直後に反射的な手拍子が湧き起こった「BE FREE」と畳み掛け、会場は早々に興奮状態へと導かれた。

ソールドアウトかつ立ち見まで出ていることに触れ、「めっちゃうれしいです!」とホンギ。「EDMサウンドを準備してきました。いつもの曲なんだけど、ノリが違うかもしれない」と期待を煽った後、EDMアレンジを施した、明るく開放感に満ちた楽曲群を連打した。

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「FREEDOM」でホンギは、タオルを振りながらクルクルと回って軽やかにステップを踏み、スンヒョンはハイトーンヴォイスでスクリーム。
ミンファンはドラムセットの隣に設置されたシンセドラムのセットに移動。パッドを駆使し、様々な音色を盛り込んだエレクトリック・ビートを繰り出していく。

「このまま懐かしい曲いっちゃおう!」(ホンギ)とのコールから続けた「Let it go!」、虹色のライトの中、リズムのユニークなアレンジにハッとさせられた「未体験Future」、静かにスタートしつつ、サビではファンと声を合わせて歌い、「もっと強く!」(ホンギ)と煽り一体感を高めた「Shinin' On」。流行を取り入れながら、既存の曲を自分たちで再解釈し、バージョンアップしてみせたこのシークエンスには、彼らの大きな成長を感じずにはいられなかった。

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MCで、ホンギが「ミナリ(ミンファンの愛称)、今日はなんでアイメイクしたんですか?」と尋ねると、「俺はエースだから。俺は星です!」と、星を半分に切ったようなマークのアイメイクを、堂々と、ユーモラスに説明するミンファン。
呼吸の合ったメンバー間の会話が、観ていてとても楽しい。

ホンギは、「“5人でずっとGO、いくぞ!”というアルバムのテーマを、そのまま(ツアータイトルに)持ってきたのはたぶん、初めてなんですけど。“5…..GO”という意味がハマッてて、(それを)絶対叶えよう、と思っていて」と熱く語っていた。

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中盤は、ゆったりとしたテンポと大きなスケール感の楽曲群を用意。「STAY」ではジェジンの透明な歌声に思わず聴き惚れてしまう。時を刻む秒針の音で始まった「To The Light」は、音と音とが絡み合って、重みのあるグルーヴを生み出していく。
ホンギによる事前のガイダンス通り、サビではファンが携帯電話を持ち出して灯し、会場は満点の星空に様変わりしていた。

前曲のグルーヴ感を引き継いで突入した「On My Way」は、ヴォーカル、コーラス、厚みのある弦楽器隊のユニゾン、ドラミング、それらすべてに歌心が満ち溢れていて、圧倒された。メンバーが互いの音をしっかりと聴きながら、FTISLANDとしての全体像を紡ぎ上げていく様子に、胸が熱くなる。

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ここまでの3曲を振り返ってホンギは、「今日のテーマの意味が入っている曲を皆さんと一緒に歌ったんだけど、皆さんはどんどん歌が上手くなるよね」と称賛。ファンの歌声をしっかりと聴けるように、エンジニア陣に頼んでモニターを調整してもらっているそうで、「(ファンの声が大きくて)最近は俺の声が聞こえない(笑)。負けないようにやっちゃうしかないなって」とホンギは笑った。


日本ではちょうどこの時期に梅雨明けを迎えていたのだが、「その梅雨が今、韓国にいってますよ」とホンギ。そして「雨の中にいる雰囲気にしてあげるから。皆さん、ちょっと雨に濡れちゃいましょう」とのコメントから、「Raining」へ。ピンスポットを浴びてジョンフンがピアノを弾き始めると、ホンギとジェジンは情感たっぷりにこの美しいスローバラードを歌い繋いでいく。スクリーンに加えられた映像効果によって、雨の中で描かれた心象風景を疑似的に、印象深く表現していた。

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雨のモチーフで繋げた「CRYING IN THE RAIN」では、ホンギが情感を炸裂させ、凄まじいヴォーカルを響かせる。
また、スンヒョンが渋さを感じさせるギターソロを奏で、大人の顔を覗かせた。この曲は身動きもせずに聴き入っていた人が多かったのも印象的で、深い余韻を残した。

「久々にギターを弾くんですけど、最近、もっと深みのある曲をつくりたくて」とアコースティックギターを抱えて座ったホンギ。披露したのは、友人であるONE OK ROCKのTakaと共作した「My Birthday」。美しくも切ないこの曲を、座って、じっと集中して演奏するメンバーたち。限られた音数だからこそ、彼らが出す音の一つ一つに込められた気持ちが直に伝わってくるように思えた。


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歌い終えると、「一番の緊張の時間が終わりました(笑)」と表情を和らげたホンギは、「もうちょい、テンション上げよう!」と観客に声を掛け、「シアワセオリー」「Precious one」「Orange Days」といった疾走感漲る曲を連打し、終盤に向けてもうひと暴れ。ボルテージをグイグイと上げていく。「Hourglass」ではファンと声を合わせ、何度もテンポチェンジをしながら熱を高めていった。

好セールスを記録した『5. . . . . GO』に対し、「本当にいい反応をありがとうございます」と、それを支えたファンに感謝を伝えるホンギ。冗談っぽいメンバー間の賑やかなやり取りで場をほぐした後、「こんなバンド、好きになってくれてありがとう! 馬鹿みたいに見えるかもしれないけど、魅力あるバンド」(ホンギ)とも。スンヒョン、ジェジン、ホンギで「FISH」の旋律を歌い繋ぎ、まるで観客に語り掛けるかのように言葉を届けていく姿が心に残った。

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この曲の2番では、スンヒョンの後ろにいつの間にかジョンフンが佇んでおり、それを見てスンヒョンが噴出してしまう微笑ましい場面も。しかしその後、スンヒョンの隣でジョンフンは心のこもったギターソロを披露。笑ったり、惹き込まれたり……見どころ、聴きどころに溢れる曲だった。

いよいよ最後の曲「Primavera」を放つ前に、ホンギは、「次のライブはまだ決まってないんです……僕らを忘れないでください」と、何かを隠しているかのような様子で、意味深な発言を投下。会場は当然驚き、「えーっ!」と声を上げてざわめき始めるものの、「一緒に歌いたいです。今日もたくさん力をくれて、ありがとうございます。幸せになろう!」(ホンギ)との言葉から曲がスタート、やがてファンも声を合わせて大合唱となっていく。ジェジンに先導され、大きく手をウェーブさせる観客たち。神聖な響きを帯びたコーラスに、ステージ上方から降ってくる銀の紙吹雪の煌めきがピッタリと合っていた。

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本編終了後も熱はまったく冷めやらず、アンコールを待つ間、客席ではウェーブが自然に巻き起こった。メンバーが再登場すると、ジョンフンがギターリフで沈黙を破る。「みんなで一緒にジャンプしよう!」(ホンギ)という掛け声で始まったのは、「TOP SECRET」だ。ジェジンは華麗なベースソロと不敵な笑みで観客を魅了する。

「BEAT IT」「Falling Star」と続け、花道を行き来したり、ジャンプしたり、全力疾走したりと、終盤にも関わらずますますタフで動きのあるステージングを彼らは展開した。

息が上がるほどの熱いパフォーマンスを見せた後、ホンギは観客に着席するよう促し、「今日は話があります」と切り出した。不安なムードに再び包まれた会場だったが、発表されたのは秋の全国ツアー【FTISLAND 5th Anniversary Autumn Tour 2015 “Where's my PUPPY?”】決定という吉報。8都市13公演の場所と日程がスクリーンに次々と映し出され、悲鳴のような歓声が止まない中、ファイナル「10月29日(木)日本武道館」との表示はとびきりの熱狂で迎えられた。

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その様子を満面の笑みで受け止めたホンギは、「ちょっと騙されたでしょ?」と、ネガティブな発表を匂わせた“演技”をいたずらっぽく振り返りつつ、新曲「PUPPY」のリリース(9月16日)も告知。ジョンフンも笑顔で「久しぶりにいろんなところに行きます」とツアーについてうれしそうに語り、ジェジンも笑顔で拳を上げ、ファンの歓声に応えた。

続けて披露したのは、日本メジャーデビュー曲「Flower Rock」。曲間で観客は一旦しゃがみ、花道に寝そべったホンギの「Everybody Jump!」の声を合図に、一斉にジャンプ、同時に銀テープも噴出。「もう1回!」コールが起き、それに応えるという一体感に満ちたやり取りが繰り広げられた。すると最後に、韓国語でメンバーが密談を始め「やる?」「えっ、やるの!?」「やろうよ!」といった会話の後、特別に「願う」を追加披露。観客も完璧な韓国語で声を揃え、大いなる盛り上がりの中、約2時間30分のステージを締め括った。


「次のコンサートツアーも楽しみにしてください」とホンギは挨拶。最後、ジョンフンとジェジンが残り、ジョンフンが「皆さん! シッ!」と、ジェジンを指さすと、ジェジンがオフマイクで「ありがとう!」と挨拶し走り去る、という微笑ましい場面で公演は終幕した。

シークエンスごとに何を表現し、伝えたいのかが明確に伝わってくるセットリストで、内容的にもパフォーマンス的にも、大きな成長を感じさせた横浜アリーナのステージ。メンバー全員、清々しい表情を浮かべていたことが未来への期待を煽る、晴れやかな5周年記念ライブだった。
(取材・文/大前多恵)

≪セットリスト≫
1. PRAY
2. Tornado
3. BE FREE
4. FREEDOM
5. Let it go!
6. 未体験Future
7. Shinin’ On
8. STAY
9. To The Light
10. On My Way
11. Raining
12. CRYING IN THE RAIN
13. My Birthday
14. シアワセオリー
15. Precious one
16. Orange Days
17. Hourglass
18. FISH
19. Primavera
<アンコール>
1. TOP SECRET
2. Beat It
3. Falling Star
4. Flower Rock

≪リリース情報≫
15th Single
『PUPPY』
2015.09.16リリース

【初回限定盤A】CD+DVD
WPZL-31101~02 / ¥2,000(税抜)
[収録曲]
1. PUPPY
2. Cycle
3. パラレルワールド
4. Cycle (Instrumental)
<DVD>
PUPPY [Music Video]
PUPPY [In the Studio]
PUPPY [Behind The Scene of MV Shooting and Photo Session]

【初回限定盤B】CD+DVD
WPZL-31103~04 / ¥2,000(税抜)
[収録曲]
1. PUPPY
2. Cycle
3. パラレルワールド
4. パラレルワールド(Instrumental)
<DVD>
ROCK NATION 2014.8.15
1. BE FREE 
2. TOP SECRET
3. beautiful
4. Last Love Song
5. BEAT IT
6. Shinin' On
7. FREEDOM

【通常盤】CD
WPCL-12241 / ¥1,200(税抜)
[収録曲]
1. PUPPY
2. Cycle
3. パラレルワールド
4. PUPPY (Instrumental)

【Primadonna盤】CD+DVD
WPZL-31105~06 / ¥2,000(税抜)
[収録曲]
1. PUPPY
2. Cycle
3. パラレルワールド
4. PUPPY (Instrumental)
<DVD>
OFFICIAL FAN MEETING 2015
1. STAY
2. ひどく
3. I wish
4. 願う
5. To The Light
6. Shinin' On
7. FREEDOM

≪ツアー情報≫
【FTISLAND 5th Anniversary Autumn Tour 2015 “Where's my PUPPY?”】
2015年9月28日(月)29日(火)Zepp Nagoya(愛知)
2015年10月1日(木)2日(金)Zepp Tokyo(東京)
2015年10月6日(火)新潟県民会館 大ホール(新潟)
2015年10月8日(木)~9日(金)Zepp Namba(大阪)
2015年10月13日(火)~14日(水)Zepp Fukuoka(福岡)
2015年10月20日(火)Zepp Sapporo(北海道)
2015年10月23日(金)仙台サンプラザホール(宮城)
2015年10月25日(日)広島文化学園HBGホール(広島)
2015年10月29日(木)日本武道館(東京) 

≪番組情報≫
TBSチャンネル
『FTISLAND 5th Anniversary Arena Tour 2015“5.....GO”』
2015年9月オンエア
7月20日(月・祝)横浜アリーナでの最終公演の模様を、9月にTBSチャンネルでテレビ初独占放送決定。さらに、FTISLAND独占インタビュー番組も10月に放送。
詳細:http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/oshirase/2015_0720_1700.html

≪関連リンク≫
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