「一躍スターダムにのし上がった武井には、すでに、有名税とでも言える過去のスキャンダルの暴露がありました。ネットなどで見ている人も多いと思いますが、"武井咲は元ヤンだった"という中学生時代の彼女の写真です。ただ、この流出した写真というのは飲酒や喫煙の痕跡の写っている写真の中に武井が居たというものなのですが、実際彼女が問題とされる行為をしていた様子はないので、大したスキャンダルにはなりませんでした。
福田といえば、2004年の全日本国民的美少女コンテストで演技部門賞を受賞し、武井と同じオスカープロモーションに所属を決め、芸能界デビューした女優。06年から07年にかけて頻繁に出演した『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)では、当時人気を博したおバカタレントの一翼を担い、その人気に支えられて歌にドラマに映画にと活躍を広げ、ポスト上戸彩との呼び声が上がるほどの活躍を見せた。
「オスカーには、福田をはじめ、菊川怜や佐藤藍子、田丸麻紀など、デビュー当時は大々的に売り出されながらも現在伸び悩んでいる女優が多いと言われています。ただ、その一方で、上戸彩のように国民的なスターとなっている女優も居るわけです。前者と後者の明確な違いをそれぞれの才能だと言ってしまえばそれまでですが、福田や佐藤が受賞後わずか1年余りでテレビドラマなどに出演しているのに対し、上戸の本格的なドラマ出演には5年ほどかかっています。
この関係者が指摘するように、佐藤は1992年にオスカー主催の全日本国民的美少女コンテストでグランプリを獲得すると翌93年にはテレビドラマ『ツインズ教師』(テレビ朝日系)に出演している。一方、上戸はといえば、97年に同オーディションで審査員特別賞を受賞し、芸能界デビューを果たすと、その後はアイドルとして活動、00年あたりから徐々にドラマに出始め、01年に放送された『3年B組金八先生 第6シリーズ』(TBS系)で女優としての活動を本格化させた。その後の活躍は歌に映画にと誰もが知っているところだろう。
冒頭記したように、ここ最近急激に知名度を上げた武井には、立て続けに連ドラに出演するなど、過剰とも思える露出がうかがえる。しかし06年のオーディションで芸能界への切符を手にした経緯や昨年までのモデルとしての活躍を見ると、今年に入ってのドラマ出演は"満を持して"と言うのが妥当かもしれない。もしくは上戸的とでも言おうか。所属事務所としては大事に育ててきた逸材だということが分かる。ネットや週刊誌では武井の福田化がささやかれているが、下積み期間をしっかり経てきた様子のある彼女の未来は約束されていると言えるのではないだろうか。
(文=峯尾)
(※画像は武井咲写真集『風の中の少女』/ワニブックスより)