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物書きにとって一番大事な才能は?25歳で作家デビュー、R・ホッブズに聞く『ゴーストマン 時限紙幣』1

2014年10月4日 10時30分

【担当編集者が『ゴーストマン──時限紙幣』の読みどころを紹介】
48時間後に爆発する120万ドルの紙幣──現金輸送車を襲った二人の犯罪者が奪ったのはそれだった。一人は現場で死亡。もう一人は逃亡、雲隠れした。“ゴーストマン”と異名をとる犯罪の始末人である私は、このカネを奪還する仕事を命じられた。危険なカネに群がる裏社会の住人たちを知略で排除しながら、私は事態の解決を図るが……。
 裏社会のディテールを満載し、クール&ドライな文体で非情の世界観を描き出す25歳の天才作家、登場。村上春樹を担当するアメリカのカリスマ文芸編集者をうならせ、英米のミステリ・ランキングを席巻したクライム・ノワール。

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間もなく宝島社「このミステリーがすごい!」投票が開始される。年末ランキング戦争の時期である。今年もミステリー界は豊作だが、その中でもひときわ注目を集めている作品がある。若干25歳にて作家デビューを果たしたアメリカの新鋭ロジャー・ホッブズの『ゴーストマン 時限紙幣』(文藝春秋)だ。すでに出版社サイトにインタビューも掲載されているが、今回はその完全版をお届けする。若き俊英の声を聞いてください。
(聞き手:文藝春秋・永嶋俊一郎)

──あなたは20代前半でデビューを果たしました。いつ頃から文章を書きはじめたのでしょう。
RH 自分が何で生計をたてたいのか早いうちに悟ることができたのは幸運でした。はじめて小説を書いたのは──ひどい出来の短いSF小説でしたが──13歳のときです。両親がパソコンを買ってくれて、それを起ち上げるや、わたしはキイボードを叩いていましたね。
それ以降もずっと書きつづけていましたが、これを仕事にしようと決めたのはハイスクール時代で、このあいだに五作の長編を書き上げて、なんとか出版してもらおうと膨大な時間を費やしました。売り込みの手紙を添えて、長編の冒頭部分の原稿を何百もの出版社や版権エージェントに送ったのです。もちろん無駄骨折りに終わりました。わたしの書きぶりはまだ出版できるレベルにはほど遠いものでしたから。でも、これはいい勉強になりました。

──当初からミステリ作家を目指していたのですか。
クライム・フィクションを書こうと思ってはいなかったですね。キッカケになったのはロバート・クレイスの『モンキーズ・レインコート』を読んだときでした。とてもよくできた小説で、文体も非常に強力で、これこそ自分のためのジャンルだと思ったのです。

──そして大学時代にデビューに至ったわけですね。
RH 最初に才能が公に認められたのは19歳のときでした。わたしが書いたコメディの脚本が二つのフェスティヴァルで上演されたのです。その頃にも何作か長編を書き上げていて、やはり何百もの版権エージェントや出版社に送っていたのですが、梨のつぶてでしたね。もちろん、努力はつづけましたが。
その1年後、20歳のときに、はじめて文章が売れました。ニューヨーク・タイムズです。そのあとにはハリウッドと映画の契約を結ぶことができました。あの夏のわたしは、できるだけたくさんの短編小説を書き、発表してやろうと思っていました。すると、いまわたしの版権代理人を務めているナット・ソーベルが連絡をくれて、長編を読んでみたいと言ってくれたのです[註:ナット・ソーベル氏によれば、ホッブズ氏はオンラインのミステリ誌に短編を発表していて、それを読んで連絡したとのこと]。
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