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「モーニング」山岸凉子衝撃の新連載。ジャンヌ・ダルクの聖戦は正しい戦争だったのか

2015年1月2日 10時50分

ライター情報:米光一成

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『モーニング』 山岸凉子『レベレーション─啓示─』ジャンヌ・ダルクを描く新連載“歴史上、唯一克明に記録された超常現象

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『モーニングNo.4・5』(公式)で山岸凉子新連載がスタートした。
タイトルは『レベレーション─啓示─』
“わたしは解放される 解放される 疑ってはならない 信じています 疑ってはならない 信じて…”
牢獄の扉が開かれる。
“「ジャンヌ・ダルク 今日そなたを処刑する」”
手錠で拘束されたジャンヌが歩く。
“嘘です 嘘です わたしは…信じています”
「魔女よ!」「魔女ジャンヌ!」「火あぶりだ!」と叫ぶ人々。
“では…では “あれ”はなんだったのですか!”
処刑シーンから始まり、回想で、13歳のジャンヌ・ダルク、姉が嫁ぐ祝いのパーティーへ。
つまりこれは、ジャンヌ・ダルクが処刑されるまでの歴史をこれから山岸凉子が描くということでないか。
導入でグッと掴まれる。

処刑台と、少し遠巻きに集まる人々が、少し上空の視点から描かれる淡いカラーの見開きタイトルページ。
ジャンヌ・ダルク×山岸凉子
惹句は、“果たしてこの世に正しい戦争というものはあるのか。”である。
期待せずにはいられない。
第一話のラストで、「“あれ”はなんだったのですか!」の“あれ”であろう現象が描かれ、ジャンヌに特別な能力が有ることが暗示される。

ああ、山岸凉子『日出処の天子』の大ファンなので、なんでもかんでもそう思いたいだけなのかもしれないが、これはある意味で『日出処の天子』の創作上の続編と言っていいのではないか。
何しろ『日出処の天子』の後日談として描かれた『馬屋古女王』の最初のシーンはこうだ。
“来る 来るわ 私をここから解き放つ者が やって来る!”
館の扉が開かれる。
シンクロしている。
もちろん『日出処の天子』の表裏一体バージョンともいえる『青青の時代』も連想してしまう。
『青青の時代』は、卑弥呼の時代を描いて、主人公の少女が“人を超えること”を拒否する物語だ。
いや、まだ一話がはじまったばかり。
興奮してしまったせいで、勝手な妄想で先走るのはよそう。
とはいえ、毎週木曜日『モーニング』での連載なのに「隔月掲載」。
うぐぐ、待ちます。わくわくしながら待ちます。

余談。
新連載スタートと知って「買いに行かねば」と外へ出ようとしたら雪が降ってて寒いの弱いので「ぎゃ!」ってなって、「あ! モーニングなら電子書籍版がある!」と家に戻って、iPadで『Dモーニング』をダウンロード。ダウンロード初めての人は、最新号無料と出てきて「ラッキー!」と喜ぶが、「ない、ない、あれ?」と探していると“『レベレーション(啓示)』『BILLY BAT』は紙のモーニングでお楽しみください。”とあって『Dモーニング』には載ってない模様。結局、寒さに負けず買いに行きました。

余談2。
『Dモーニング』の予告ページによると、2015年1月4日~7日配信の『DモーニングREGALO増刊』には、山岸凉子の読み切り短編『艮』が載っているそうです。(米光一成)

ライター情報

米光一成

ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学客員教授。代表作「ぷよぷよ」「BAROQUE」「想像と言葉」等。

URL:Twitter:@yonemitsu

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