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あの日「笑っていいとも」が取り戻した“日常” 『1989年のテレビっ子』に聞く

2016年3月11日 09時50分

ライター情報:井上マサキ

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”テレビバラエティの青春時代”を「1989年」とし、芸人やテレビマン達の生き様を描いた『1989年のテレビっ子』

MANZAIブームを起点に、土8戦争、BIG3、お笑い第三世代に至るまで、当事者への取材はせず膨大な資料を元に編み上げた圧巻のテレビ史。一体どのようにして書かれたのか、著者の“テレビっ子ライター”戸部田誠(てれびのスキマ)さんにインタビューしました。
(『1989年のテレビっ子』のレビューはこちら→「バラエティは残酷」全員集合vs.ひょうきん族「土曜8時」は戦場だった『1989年のテレビっ子』
戸部田誠(てれびのスキマ)『1989年のテレビっ子 -たけし、さんま、タモリ、加トケン、紳助、とんねるず、ウンナン、ダウンタウン、その他多くの芸人とテレビマン、そして11歳の僕の青春記』(双葉社)

「すごい面白いテレビを見た」本にしたかった


── まず、なんてお呼びしたら……戸部田さん?スキマさん?
スキマ どちらでも大丈夫です。固い雑誌だと「戸部田」が採用されたりしますね。
── では「スキマさん」で(笑)。『1989年のテレビっ子』は、2014年3月の『笑っていいとも!』グランドフィナーレの「伝説の一夜」から始まって、「1989年はテレビバラエティ青春時代だった」と振り返っていくわけですが、そもそも「1989年」というキーワードに着目したきっかけはなんだったんでしょう?
スキマ 僕、年表が大好きで、自分でもざっくりした年表を作って事あるごとに見ているんです。ふとした時に、1989年に『オレたちひょうきん族』が終わると同時に『ガキの使いやあらへんで!』が始まっていることに気がついて。1989年をよく見ていくと、『とんねるずのみなさんのおかげです』の裏で『ザ・ベストテン』が終わったり、いろんな象徴的な番組が終わったり始まったりしていたんですね。
── その発見をもって、『1989年のテレビっ子』に着手されたのはいつごろですか?
スキマ 企画が通ったのが2年くらい前です。もともと速水健朗さんの『1995年』のような新書をイメージして書き始めたんですが、僕の書き方では面白くならなくて。事実を並べるのではなく、物語で書くようにしたんです。そうしたら第2章でもう新書くらいのボリュームになって(笑)
── 収まらないと(笑)
スキマ 編集者に相談して「単行本にしましょう」と。時系列に並べるだけでなく、読み物として面白くなるように、テレビの構成を意識して作っています。最初に盛り上がりを持ってきたり、章ごとにテーマをもたせたり。読後感が「すごい面白いテレビを見た」というようなものにしたかったんです。

ライター情報

井上マサキ

1975年石巻出身のフリーライター。元SEで2児の父。スマホアプリ・パパ育児・お笑いを中心に活動中。路線図鑑賞家。ケータイ大喜利第14号レジェンド。

URL:Twitter:@inomsk

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