3月3日に、Nintendo Switchが発売された。WiiU以来5年ぶりの任天堂ゲーム機ということで注目度も高く、予約日や発売当日には開店前に行列ができていた店舗もあった。

Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
Nintendo Switchと、Joy-Con Proと、Joy-conグリップ装着済。残念ながら充電グリップは手に入らなかった

実機を手に入れたので、最初に本体を触るにあたって注意した方がいい点を中心に紹介していく。

3通りの遊び方がある


箱を開封すると、側面に説明書きがある。これが、Nintendo Switchに付属するマニュアルの全てといってもいい。この説明の通りに接続をすれば本体が起動し、チュートリアルが始まる。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
箱の側面には、とにかく充電して初回設定をしろと書いてある。実際、画面の指示に従えばすぐに遊べるようになる。なお、発売日当日に本体アップデートも出ている(5分ほどで終了した

充電用の端子はUSB-Cだ。ACアダプタの他に、USB-Cケーブル(一応公式にはJoy-Con Proや充電グリップ付属のUSBケーブルが推奨されている)でも充電できる。

コントローラーであるJoy-Conは、基本的には本体に接続した状態で充電する。
充電グリップなどを持っていない限り、遊び終えたら本体に装着して充電をセットすることになるだろう。

Nintendo Switchは、3通りの遊び方がある。

ひとつは、本体にJoy-Conを装着し、持ち運びができる状態で遊ぶというもの。WiiUのゲームパッドで遊ぶような感覚と思うといいだろう。この状態の重さは約398g。WiiUゲームパッドよりも100g軽い。
New3DSLLが約329gなので、New3DSLLより重く、WiiUゲームパッドよりも軽い。ついでにいうと、iPad Air2が437gなので、感触的には近いかもしれない。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
Joy-Conを左右に装着し、持ち運びができる。ACアダプタだけでなく、ケーブルがあればモバイルバッテリーで充電も可能。

ふたつめは、本体を立てかけ、Joy-Conを外して遊ぶ方法だ。Joy-Conはそれぞればらばらに両手で持つこともできれば、付属のグリップに装着して、コントローラーのようにして遊ぶこともできる。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
本体の裏側には支えがあり、机にたてかけられる。その場合は、Joy-Conを外し(できればストラップを装着し)て遊ぶ

みっつめは、ドックセットに装着。テレビに接続して遊ぶ方法だ。
本体から外したJoy-Conを使う。このとき、Joy-Con Proなどの別コントローラーで遊ぶことももちろんできる。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
ドックに本体を装着し、テレビで遊ぶ。ドックに入れたまま充電可能

ドックにはHDMI端子、充電用のUSB-C端子、USB端子(いわゆるよく見るTypeA)がついている。USB端子は、Joy-Con Proなどのケーブルを差し込み、遊びながらコントローラーを充電可能だ。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
ドックにはACアダプタ(USB-C)、USB、HDMI端子が備わっている

いろいろと試してみた結果、本体にJoy-Conを接続した状態でドックに入れても、本体およびJoy-Conの両方に給電されることがわかった。Joy-Conを2セット(4個)持っていて充電グリップを持っていない場合や、Joy-Con Proを持っている場合には、1セット分を充電しながら遊ぶようにするといいだろう。

Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
本体にJoy-Conをつけたままドックに入れ、Joy-Con Proで遊んでいるときの各コントローラーの様子。本体に装着したJoy-Conが充電されていることがわかる

Joy-Conストラップの罠


Joy-Conには専用のストラップがついている。Wiiリモコン発売当時に放り投げてテレビが割れてしまう事故などがあったせいか、以後のリモコンコントローラー等には必ずストラップが付属し、手首に通して遊ぶことが推奨されている。もちろん、Joy-Conも手首に通せるよう、やや長めのストラップがついている。

注意すべきは、Joy-Conに接続する際、向きがあることだ。

よくよくJoy-Conストラップを見てみると、表と裏に「+」や「ー」のマークがある。Joy-Conは右手用と左手用とでそれぞれ「+」ボタン(右手)、「ー」ボタン(左手)がついているのだが、このマークを合わせなければならない。

つまり、Joy-Con側は右手用と左手用が分かれているにもかかわらず、ストラップは裏返すことで両対応しているため、装着するときには向きを気にしなければならない。
しかも、本体にJoy-Conを装着するときは本体の上から下へと装着するのに対し、ストラップにJoy-Conを装着するときは下から上へ装着するのが正しい向きとなる。

これを逆に装着してしまうと、非常に固くてなかなか外れず、どうしたらいいか不安になる。一応、Nintendo公式で「逆向きにつけたときの外し方」という動画が公開されているが、よくよく見てみると「ロックを外して力一杯がんばれ」としか言っていないので、もしそうなってしまったら頑張るしかない。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
Joy-Conストラップには向きがあり、それぞれ「+」と「ー」の刻印で判断するしかない。同じマークが重なるようにJoy-Conに装着すると覚えておこう

ちょっとゆるい? オンラインマニュアル


本体についてよくわからない、説明書が欲しいという人は、「ゲームニュース」を見てみよう。Nintendo Switchに関するゲームの新着情報などが表示されるものだが、一番下にはよく使われる機能の説明ページが含まれている。

この、いわばオンラインマニュアルが、非常にゆるい。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
ゆるい文章だが、意外と重要なことも書かれている

”バッテリーは早めに充電。

”バッテラはサバのお寿司。”
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
ゆるい文章だが、本当に意外と重要なことも書かれている

"でも「ドック」と「ドッグ」は間違えやすいので要注意!"

といった、とても力の抜けた文章ものが多く含まれている。
もちろん、わかりにくいmicroSDを入れる箇所が絵で説明されていたり、microSDはどういうタイプがいいのかなど、内容そのものは有益だ。一度は読んでみるといいだろう。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
microSDを入れるところはなかなか気づきにくい

その他の注意した方がいい点



オンラインにつながるゲーム機としては、もう必須ともいえる「フレンド機能」。今回は、フレンドコードを互いに入力すればいいだけではなく、近くの人とフレンドになる機能の他、すでにMario RunやFire Emblem HerosやMiitomoなどでフレンドになっている人が表示される機能がついている。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
過去にMiitomoやFEH、Mario Runでフレンドになった人とは「フレンドになれるかも?」からフレンド申請を出すことができる

ニンテンドーアカウントを連携させたSwitchユーザーで、すでに他ゲームでフレンドのユーザーが表示されるようになっているのだ。ここから申請を出していくといいだろう。

スクリーンショットは、コントローラーの左手側にある「スクリーンショット」ボタンで撮ることができる。今のところ、ショップ内など情報が漏れてはまずい部分では撮れないようになっているため、ポケモンサン/ムーンのようなネタバレ厳禁なソフトではおそらく撮れないだろう。

撮ったスクリーンショットは、ホーム画面の「アルバム」から選んでSNSに投稿したりコメントをつけることができる。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
キャプチャした画面には文字を入れることができる。これは「ホーム画面」と入れてみたもの

ちなみにWiiUや3DSではMiiverseに投稿できたが、SwitchにMiiverseは見当たらなかった。同様に、すれちがい通信も対応していないようだ。

amiiboには対応していて、本体ではなくJoy-Conの上に載せる。
Nintendo Switchで最初に陥りがちな罠を超ていねいに解説する
amiiboはJoy-Conの上にタッチして使う

ただ、現状ではSuicaなどの交通系ICカードのような、電子マネーには対応していないようだ。

ダウンロード版のゲームはNintendo eショップで購入しよう。同じニンテンドーアカウントを使っていたらWiiUや3DSの残高を統合できる。

ただ、もしかしたら設定を見落としているだけかもしれないが、購入時に使ったクレジットカード番号の保存ができないようだ。たくさんゲームを買う場合には少し不便だ。

ちなみに。Switchのカートリッジはにがいという話がある。子供が誤って飲むことを防ぐため、安息香酸デナトニウムという物質を使っているとのこと。ちょっとなめてみたが(その後、アルコール除菌ティッシュで念入りに拭いてから本体に戻した)、確かににがい。残念ながらにがいが際立ち、旨味をほとんど感じなかったため、これをなめながらお酒を合わせるというのはやめた方がいいだろう。強いていうなら、旨味をお酒で補う、つまり旨味がのった日本酒の、例えば燗酒が合うと思われる。

最初にひっかかりそうな部分を中心に解説してきた。次回からは、いよいよ各種ゲームのレビューをしていく。
(杉村 啓)