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劇場版「あの花」はずるいよ、やめてよ、いいかげんにしてくれよ

2013年9月2日 11時00分

ライター情報:たまごまご

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『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』上映初日はびっちり超満員。会場から聞ける「泣く」「泣かない」の声がおもろいなあと感じると同時に、ゆきあつのシーンで笑い声も。もう笑わないでやってくれよ! 総集編といえども総集編ではない、後日談映画です。

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あのさあ、『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の来場者特典が「泣いてもいいんだよティッシュボックス」とかさ、そういうのやなんだよ!
「試写会で83%が泣いた」とか、そういうの! やなんだよ!
「泣ける」とか「感動作」とかついてる映画がすごい苦手なぼくです。こんにちは。
だってさ、先に言わないでくれよ!って思うじゃん。それなら意地でも泣かないからねふざけるな!ってなるじゃん。
よし勝負だ。『あの花』の映画を見て泣かなかったらぼくの勝ちだからな。ほこたて。

開始5秒で負けました。

いや、これは作りがずるいよ。
これは、作品に出てくるキャラと「再会」する映画なんだもんなあ。
切なさとか悲しさとかじゃない、懐かしさでこみ上げる物がある作りなんだもん。
そうきたか。そっちはガードしてなかったからなあ。

舞台は、TVアニメの一年後の世界。
あくまでも、再会と成長のノスタルジックをしみじみ噛みしめるための作品です。
なので本編を見てから行ってください。
見ないでもまあ、演技が面白いので楽しめなくはないですが、ちと乗り切れない映画になるかもしれません。
概要はこちら。
大人がアニメに泣かされる!『あの花』がついに映画化(Excite Bit コネタ)

そもそもこの作品、ただの総集編になるはずでした。
完全にテレビの話をつなげて、カット描き変えて、おんなじストーリーにする+めんま(本間芽衣子)視点をいれる、というのが当初のもの。
しかし、脚本の岡田麿里はそこで爆発をします。

「本筋の出来事だけ拾っていっても、『あの花』にならない。手触りやニュアンスというか、脇道の部分こそが『あの花』らしさを構成してるんだって気づいて」
「イベントに行ったときに、ファンの方々がすごく喜んでくれるのを見て、半端なものは作れないって思ったんです。単なる総集編を作ってしまったら、待ってくれてる人達への裏切り行為になると。だからもう、中華屋で飲みながら「これだ!っていうものを届けなければいけないんだ!」って叫んで(笑)」(パンフレットより)

こうして、思いっきり前後入れ替え編集され、大幅に新規パート=一年後の超平和バスターズのシーンと子供時代のシーンを追加。
めんまに対してお焚き上げをするため、それぞれが手紙を書きながら過去を振り返りつつ前に進むという形に再構成。
出来上がったものは、総集編といえばまあそうなんだけど、TV版をちゃんと見ていないとわからないという、一風変わった思い出すための映画になりました。

だから、泣けたとか泣けないとかどうでもいいんですよ。

ライター情報

たまごまご

フリーライター。「ねとらぼ」「このマンガがすごい!WEB」などで執筆中。ひたすらに、様々な女の子の出てくるマンガを収集し続けています。

URL:たまごまごごはん

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