2ヶ月ほど前のこと。「やっぱりフリーザ編で締めておくべきだったでしょうね」という発言が話題となった。


発言の主は、漫画『ドラゴンボール』の初代編集者、鳥嶋和彦(現・集英社専務取締役)。聞き出したのはケンドーコバヤシ。普段はCSで放送されている『漫道コバヤシ』の地上波特別編『ドラゴンボールZ 復活の「F」公開記念スペシャル』での一幕だった。

鳥嶋氏のこの発言を受け、ネットでは「やっぱり!?」「マシリトも認めた!」「いやいや、魔神ブウ編まであってのドラゴンボール」「セル編がなければトランクスがいないじゃないか!」といった論争に展開。17年ぶりに制作された劇場版アニメの集客力も含め、改めて『ドラゴンボール』というコンテンツの根強い人気ぶりを示した形だった。

この論争にまた火が付くのか? 今度の日曜、7月5日から『ドラゴンボール』の新シリーズがスタートする。


その名も『ドラゴンボール超(スーパー)』

原作者・鳥山明の原案による、魔神ブウ編のその後の世界を描いたTVアニメシリーズだ。

7月1日、『ドラゴンボール超』の第1話完成披露試写会がフジテレビで行われ、孫悟空・悟飯・悟天の3役を演じる野沢雅子、エンディングテーマ担当の4人組ロックバンド「グッドモーニングアメリカ」が登壇。そして、「事情通」としてゲスト参加したのが、上述したケンドーコバヤシだった。
「ちょっとこれ、カットでよろしいでしょうか」ケンコバも興奮「ドラゴンボール超」完成披露試写会レポ
ケンドーコバヤシ、孫悟空・悟飯・悟天の3役を演じる野沢雅子、エンディングテーマ担当の4人組ロックバンド「グッドモーニングアメリカ」、孫悟空(着ぐるみ)。

鳥山先生のイラストは世界中にファンがいる


試写会に先立ち、まず紹介されたのが鳥山明からのメッセージだ。

《『ドラゴンボール超』は、魔神ブウ編の完全なる続きになります。(中略)闘う相手はズバリ、お隣の第6宇宙! あまりにネタバラシしてしまうと怒られるので、これ以上は秘密にしておきますが、巨大な超ドラゴンボールを巡る、とっても楽しく、ワクワクするようなシンプルで明るい展開になっていると思いますよ! 別の宇宙、ということで新キャラもいっぱい出てきます。
がんばって、なるべくたくさんキャラデザインも描きますのでそちらもお楽しみに》

野沢雅子もまだ先の展開を詳しくは知らないと言い、「第6宇宙なんてのがあったんだ! と驚いています。知っているのは鳥山先生だけですよ」と興奮気味。

その隣でヤジロベーに扮したケンドーコバヤシが続ける。
「僕は知ってます。情報通なんで。どんな宇宙か? それはネタバレになるので言えません!」

そんな事情通、ケンコバの注目点は?
「僕が鳥山先生のメッセージで見逃せなかったのが「たくさんキャラデザインも描きます」の部分。
鳥山先生のイラストは世界中にファンがいるわけですから。実は僕、仕事でタイに行ったときに、今日のこのヤジロベーの格好でタイの街をぶらぶらしたことがあるんですよ。言葉は通じないのに、『ヤジロベー!ヤジロベー』って騒がれましたから」
「ちょっとこれ、カットでよろしいでしょうか」ケンコバも興奮「ドラゴンボール超」完成披露試写会レポ

悟空ってセクシーさがあるんですよね



続いて、オープニング曲を歌う吉井和哉からのビデオメッセージが流れた。

《どうも。吉井和哉です。この楽曲を作る前に、作詞担当の森雪之丞さんと「子供が学校帰りに口ずさめるものがいいよね」という話になりました。なので、僕の中でもアップテンポな曲を用意させていただきました。
すごく疾走感のある、且つ、僕が悟空に抱いている「セクシーさ」「憂いのある感じ」も表現したいな、と思って作ってみました。楽しみにしてください!》

この発言を受けて事情通、ケンコバが思い出したのは、コミックス1巻の名シーンだった。
「悟空とセクシーという言葉、あまり結びつかない気もするんですが、考えてみれば、確かに悟空ってセクシーさがあるんですよね。強い男として醸し出しているセクシーさもあれば、初対面の人でも股間をパンパンして「お前、女か!?」っていうね。ちょっとコンプライアンス的にどうなんだ? っていうのはありますが(笑)」

ケンコバにとって『ドラゴンボール』という作品の印象は、初期段階に凝縮されているらしい。

「僕が『ドラゴンボール』から教わったこと……悟空の、気持ちが折れないならばいい結果が付いてくる、という不屈の精神を教わりました。
そして、何モノにも代え難いぐらい、ギャルのパンティって価値があるねんなぁというね。最初の願いが「ギャルのパンティおくれー」でしたから。すごいなって思いました……ちょっとこれ、カットでよろしいでしょうか?」
「ちょっとこれ、カットでよろしいでしょうか」ケンコバも興奮「ドラゴンボール超」完成披露試写会レポ

僕はやっぱりミスターサタン



新シリーズで期待したいキャラクターは? という記者からの問いに、迷わず「私は悟空です。自分だから」と答えた野沢雅子。では、ケンコバは?

「僕はやっぱりミスターサタンですね。僕のなかでは、ミスターサタンが作中で一番強いんじゃないかという気がするんですよね。
人類最強でしたし、ブウとも口八丁手八丁で仲良くなって。すごく好きなキャラクターなんで、また出てきて欲しいですね」

質疑応答では、長く続くシリーズだからこそ不可欠な、野沢雅子の健康法も紹介された。
「特別なケアはしてないんですけど、お風呂に入って、シャワーを口に「ばあああああああ」って当てるんです。あとは、ぬるま湯を鼻から口に入れてうがいをしています。そうすることで、1日のホコリが取れる気がするんですよ」

うがいで整えた声で、新シリーズではどんな冒険を演じていくのか?
フジテレビ系アニメ『ドラゴンボール超(スーパー)』は、7月5日(日)朝9時からスタートする。ケンドーコバヤシは出ていない。
(オグマナオト)