脚本:西田征史 演出:藤並英樹

イラスト/小西りえこ
できちゃった結婚騒動を経て、森田屋退場。
そして、まずは再就職活動。
早乙女(真野恵里菜)の言葉から、報われなくともまっすぐに生きていこうと前向きになる常子。
だが、職はなかなかみつからない。常子をけんもほろろに扱うひとたち。絵に描いたような、世間のからっ風のようなひとたちの役を、わずか数秒の出番のなか的確に演じている俳優たちを見ていると、このひとたちも給金のためにがんばっているんだなあと思う。おつです(「SPEC」の真野ちゃんの声で)
凹みそうになったとき、給仕さん(斉藤暁)のお餞別・キャラメルでほっこり常子。結局、キャラメル、役に立ってた。それも食欲を満たすだけでなく就職にも。
富江(川栄李奈)と長谷川(浜野謙太)の関係には伏線らしい伏線がなかったが、就職活動には、キャラメルの包まれていた新聞紙が伏線に。給仕さんは意図して包んだのだろうか、それとも・・・。
で、ついに常子、運命の出版社へーー。
及川光博、山口智充と、芝居もうまくて華のある俳優が続々。
常子に色目をつかう及川演じる五反田、それを助ける、生真面目な感じのする山口演じる社長兼編集長の谷。ふたりの存在で、がぜん生き生きしてくる画面。やっぱりこっちを早く書きたくてしょうがなかったんだろうなあ・・・森田屋不憫。
予告では、いよいよ、出版関係者たちが大好きなカリスマ・花森安治をモデルにした人物(唐沢寿明)登場だ。モデルのように女装するのか? という期待は覆されて、ふつうに男性の外見していました。さて、どうなる!
(木俣冬)