木曜劇場『Chef~三ツ星の給食~』(フジテレビ 木 よる10時)。
三ツ星レストランを追い出されたシェフ・星野光子(天海祐希)が、小学校の給食づくりに奮闘する。

天海祐希「Chef~三ツ星の給食~」今夜5話。なにゆえロナウドなのか徹底考察
「世界最高のサッカー選手は誰だ?俺だ!」と豪語するC・ロナウドのドキュメンタリーDVD『RONALDO/ロナウド』。2016年12月21日発売。

そもそもなんで給食を作ることになったのか。
発端は、光子がテレビ番組出演時に言ってしまったこの一言だ。

「ほら、私が給食を作ると、クリスティアーノ・ロナウドが少年サッカーするようなものですよね」

この放送を見て、給食を馬鹿にしていると怒った栄養士・荒木(遠藤憲一)が、光子を給食室に呼んだのだ。
光子は、11月3日放送の第4話まで、毎回自分をC・ロナウドに例えている。

第2話


「クリスティアーノ・ロナウドには、少年サッカーのゴールは狭すぎたあ」

これは、光子が自由に作った給食をこどもたちに「まずい」と言われたときの言い訳。
「私の作る料理は最高においしいのよ!」と豪語しておきながら、子どもの味覚のせいにするんかい。

その後、光子は給食をおいしくするために朝5時から仕込みをしたいと願い出て、荒木に一蹴される。


荒木「やりたきゃ1人でやれ」

C・ロナウドも、チームワークには難ありの個人プレー型選手だった。
元フランス代表のティエリ・アンリは「彼の態度に関する議論が常にあるね。でもそういった話題を止めて、彼の成績に目を向けるときはくる。議論は止めて、単に彼のプレーを見るべきだよ」と、スポーツ紙で語った。
光子の暴走も、しばらく様子を見るべし。なるほど、ドラマの流れもそうなっている。


第3話


光子の帰り道で、いつもサッカーをしている少年たち。
転がってきた彼らのボールを光子が蹴るが、少年の1人がゴールを守ってしまった。

「本番はゴラッソ(素晴らしいゴール)決めてみせようぞ!」

このとき光子が悩んでいたのは「親子給食会」に出すナポリタンの味付け。
酸味をおいしいと感じる大人と、甘味をおいしいと感じるこどもに、同じ味付けで「最高においしい」と言わせるナポリタンを作る。

「絶対に無理」「解けない難問」と周りに言われながら、光子は「最高においしい」を目指してトマトソースの研究。
花形選手も、ゴラッソのために地味な努力をしているものだ。
その見えない努力が、栄養士の荒木にも伝わり始める回だった。


第4話


「クリスティアーノ・ロナウドなら、土のグラウンドであっても、同じようにシュートが打てる」

11月3日放送の第4話では、自分のお店を持つと言って屋台を手づくりしてしまう。

サッカーでは、芝生のグラウンドがプレーをしやすく選手の脚への負担も少ないため重宝されている。
土のグラウンドは、どこにでもあるしお金はかからない。だけど、サッカーをプレーするならやっぱり芝生に憧れる。

光子が選んだ屋台というフィールドは、三ツ星レストランと比べたら使い勝手が悪いだろう。早朝から昼は給食づくり、夜は屋台では、体に負担もかかる。
それでも土のグラウンド(屋台)で三ツ星レストランと同じ料理を出す。
それは、光子の自信というより、自分を奮い立たせるための言葉だったと思う。
だって、自信があったら「同じように『ゴールを決められる』」って言うはずだもの。

プライド高く自信家の光子だけど、弱さもある、そこを見せるドラマの度量を信じる。

一方その頃、小泉孝太郎は



光子は、自分をC・ロナウドに例えた通り光る個人プレーを連発。
一方その頃、光子をレストランから追い出した篠田(小泉孝太郎)は、社長室で1人サンドバックを殴っていた。このシーンも、1話から4話まで毎回登場するのだ。


第5話「給食中止?食材高騰大ピンチ」は今夜放送。
奇しくも、三重県鈴鹿市で給食中止のニュースがあったばかりだ。
鈴鹿市では、批判を受けて方針が撤回された。光子はどうする?


(むらたえりか)