先月発売された韓国サムスン社製「Galaxy Note7」の爆発事故が頻発し、話題となっている。しかし、それ以上に深刻な爆発事故を起こしているのが、中国製スマホ充電器である。


 
香港系ニュースサイト「東網」(9月2日付)によると、中国黒竜江省ハルビン市でスマホの充電器が爆発し、12歳の男児が指を吹き飛ばされるという事件が発生した。

 1日、男児はスマホを充電しながらゲームで遊んでいたところ、充電器が突然爆発、右手の小指を除く4本の指を吹き飛ばされたと伝えている。男児はすぐに病院へ搬送され、3時間に及ぶ緊急手術を受けた。

 父親の証言によると、充電器は正規品ではないニセモノだったという。

 このような、中国製のスマホ充電器やバッテリーによる爆発事故は、今年だけでも複数確認できる。7月、東京ディズニーランドでショーの最中に中国人観光客が所持していたスマホの充電式バッテリーが突然爆発し、近くにいた別の観客が重傷を負う事件が発生した。
事故原因を調査した千葉県警によると、爆発したバッテリーは中国製だったことが明らかになっている。

 中国では今月5日、国家質量監督検験検疫総局がスマホや携帯電話の充電器に関する調査結果を発表した。それによると、市場に出回っている充電器56種類・全3,952個の安全性を調査したところ、なんとそのうち384個が、なんらかの問題があるとして不合格品だったのだ。

 広東省在住歴7年の日本人男性(38歳)も、粗悪充電器で大ケガをしかけた経験があるという。

「露天で、スマホ充電器を20元(約300円)ほどで買ったのですが、最初に数時間使用した段階で、充電器のアダプタ部分がパンパンに膨らみ、触るとヤケドするくらいに発熱していることに気づいた。そこですぐに使用を中止しましたが、あのまま気づかずに使用し続けていたら、発火もしくは爆発していたことでしょう」

 この国で身を守るには、ひたすら自己防衛本能を高めていくしかないようだ……。

(文=青山大樹)