アリーナツアー、幕張メッセ公演の模様をお届け!
| School Food Punishment TOUR 2011 “Prog-Roid” | 2011.10.07(FRI) at 恵比寿 リキッドルーム |
School Food Punishment(以下、SFP)が、リキッドルームに帰って来た! 昨年6月、前アルバム『amp-reflection』のリリース時の全国ツアーをこの場所で終えた後、バンドそのものをリスタートさせるため、思いのほか長期に渡る準備期間に突入して行った彼ら。それから約1年4ヶ月。“セカンド・フェイズ”を堂々スタートさせた彼らは、その集大成とも言うべきアルバム『Prog-Roid』を引っ提げ、いよいよこの場所へと舞い戻って来たのだった。【School Food Punishment TOUR 2011 “Prog-Roid”】。そのセミファイナルとなったリキッドルーム。期待に胸を膨らませたファンが数多く駆け付ける中、颯爽とステージに姿を現したSFPの4人。サポート・ギターの三井律郎(THE YOUTH)、サポート・キーボードの山本健太(ex.オトナモード)を加えた、計6人の特別編成で臨んだこの日のライヴは、『Prog-Roid』の中でも屈指のポップ・チューン「in bloom」によって華々しく幕を明けた。
続く「future nova」で、早くも拳を振り上げながら沸き立つ会場。立ち上がってドラムを叩く比田井(Dr)、ステージ前方にせり出し、観客を煽る蓮尾(Synthesizer)と山崎(B)。その中央で凛とした佇まいを保ちながら、“歌うこと”に専念する内村(Vo)。「future nova」、「sea-through communication」、「light prayer」など、前アルバムの人気曲を要所要所に配しながらも、基本的には『Prog-Roid』の楽曲を中心に編み込まれたこの日のセットリスト。比田井の電子ドラムをはじめ、蓮尾のシンセの脇に置かれた木琴とテルミンなど、生楽器のグル―ヴと打ち込みの浮遊感を巧みに織り交ぜながら、“ライヴ・ヴァージョン”へと再構築された“Prog-Roid”の世界は、オーケストレーションを用いた音源とはまた異なる、リアルな“生々しさ”と躍動感を打ち放っているのだった。
持ち前の疾走感はもとより、潜り込むように深い音像や、弾けるようにポップな楽曲、あるいはジャジーなグルーヴなど、楽曲のバリエーションを格段に押し広げたSFPの“セカンド・フェイズ”。そんな“セカンド・フェイズ”のテーマの一つに、メンバー4人のみならず、多くの人を巻き込んだ形で、“SFP”というものを作り上げる、というのがあったという。それぞれがそれぞれの役割に徹しながら、“SFP”という巨大な総体を描き出すこと。そのテーマは、この日のステージにもきっちりと貫かれていた。複数のクリエイターによって作り込まれた映像を楽曲ごとに投射しながら、サウンド面はもとより視覚的な広がりも感じさせる、魅惑的でシアトリカルなライヴ・ステージ。
アンコールも含めて、気がつけば、『Prog-Roid』収録の全11曲はもちろん、シングル『RPG』のカップリング曲(「Slide show」、「Transition period」)まで、“セカンド・フェイズ”として発表された全ての楽曲を余すことなく披露した彼ら。それは、“セカンド・フェイズ”の締め括りに相応しい、とても濃密なライヴ・ステージとなっていた。しかし、二度目のアンコールを受けて再びステージに登場した彼らは、そこで12月7日にリリースが決定しているニュー・シングル「How to go」を早速披露してみせるのだった。「上手く行かない毎日を突き進んで行く力になるような曲になりました」という内村の言葉通り、アグレッシヴなピアノ・サウンドがSFPならでは疾走感をさらに激しく駆動する、実に勢い溢れる楽曲となった「How to go」。“突き進んで行く力”――“セカンド・フェイズ”の終わりに打ち鳴らされた、確固たる意志と力強いメッセージを持ったニュー・シングル。まさしく、“終わり”と“始まり”を同時に感じさせるような、そんなライヴだった。
(取材・文/麦倉正樹)
