老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、年金生活で貯金を続けるべきか、それともお金を使うべきか迷っている方からの質問です。

■Q:年金は月15万円です。物価高のなかでも毎月5000円ほど貯金を続けたほうがよいのでしょうか?
「66歳、一人暮らしです。年金は月15万円ほどで、物価高の影響もあり、食費や光熱費、医療費の負担が以前より増えました。しかし普段は自炊を中心にし、外食も控えるなど節約していますが、老後も毎月5000円ほど貯金を続けています。このまま節約して貯金を優先したほうがよいのでしょうか。それとも、老後はある程度お金を使いながら生活したほうがよいのでしょうか」(まゆさん)

■A:節約と貯金を続けながら、「健康」と「楽しみ」のためのお金も大切にしましょう
まゆさんのように、物価が上がるなかでも毎月5000円の貯金を続けていることは、とても大きな強みです。金額の多い少ないよりも、「毎月少しずつでも備えられている」という安心感は、老後の暮らしを支える大切な財産になります。

一方で、節約を優先し過ぎて、食事の内容が偏ったり、外出や趣味、人との交流まで我慢してしまったりすると、健康や生活の楽しみを損ねてしまうことがあります。

老後のお金は、「使わないこと」だけが正解ではありません。健康維持につながる食事や運動、たまの外食、友人との食事や趣味など、心身を元気に保つための支出は、長い目で見ると生活の質を高めることにもつながります。


そのため、現在のように毎月5000円の貯金を無理なく続けられているのであれば、その習慣は維持しながら、家計に余裕がある月には、自分の楽しみや健康のために少しお金を使うことも考えてみてはいかがでしょうか。

老後は、「お金を残すこと」と同じくらい、「お金を上手に使って生活を充実させること」も大切です。

まゆさんが続けている節約や貯金は、そのまま大切にしつつ、「今日は少しおいしいものを食べてみよう」「気になっていた場所へ出掛けてみよう」と思えるような使い方も、豊かな老後につながるでしょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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